内竈の防災備蓄倉庫の落成式典

多くの備蓄品を収納できる
倉庫が完成した
加藤議長、長野市長、大平会長(左から)が
テープカットを行った

 別府市は、整備を進めてきた防災備蓄倉庫を内竈公民館・内竈コミュニティーセンターの敷地内に新築。落成式を7日午前9時、現地で行った。
 2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震の教訓を活かし、今後発生確立が高いと言われている、南海トラフ巨大地震に備え、令和3年度から市内全域をカバーできるように3所で備蓄倉庫の整備事業を行ってきた。令和4年度には市男女共同参画センター「あす・べっぷ」体育館の改修と、鉄輪地獄地帯公園内に防災研修所を併設した倉庫を新築。今回の内竈で最後の整備となる。
 設計はアーキ未来設計企業組合、施工は㈱大分みらい建設、㈲河野電気工事、㈱イシダ。鉄骨造平屋建て、延べ床面積は286平方㍍。平置場と6段の棚が85個並んでいる。主な備蓄品は主要4品目(主食、副食、飲料水、毛布)、要配慮者用物資、資機材など。事業費は約7千700万円。備蓄倉庫整備事業全体の総事業費は、約2億7200万円。
 式典では、長野恭紘別府市長、加藤信康市議会議長、大平順治市自治委員会長がテープカット。長野市長は「令和3年度から整備を進めてきましたが、内竈でいったん整備は終了します。今後も、必要に応じて防災機能の強化に努めていきたい。能登半島地震で寒い中、苦しい避難所生活を送っている被災者のことを考えると、他人事ではないと胸が締め付けられる思いです。公助の部分でやれることをしっかり考えていきたい。今後とも、ご協力、ご支援をお願いします」とあいさつ。
 来賓の加藤議長が「3カ所目の整備が終わり、市内のどこで災害が起きても、物資を輸送できる拠点が出来ました。災害発生時に備蓄品を活用するのは、生き残った人。これを機会に、市民の皆さんには生き残るための対策について考えてほしい。議会としても市と共に対策を進めていきたい」と述べた。
 引き続き、内覧会があり訪れた多くの地域住民が見学をした。