最期まで歩き続ける足に

「人生最期まで歩き続ける足づくりをしたい」と
フットケアをする堀さん

 フットケアを通じて「人生最期まで歩き続ける足作り」を目指す、堀友美さん(32)は、別府市営温泉の湯都ピア浜脇と不老泉で足の爪切りやウオノメのケアなどを行っている。
 堀さんは別府市出身で、昨年度の「ワン・ベップ・ドリーム・アワード2022」のファイナリスト。フットケアについて語り16の企業サポーターから支持を得た。看護師をしていた堀さんは、介護士になりたいと思い、2021年に介護施設でアルバイトをした。その際、高齢者の足を見て、爪が原因で歩けなくなったケースがあることを知り、人生最期まで自分の足で歩くことを叶えたい、と上京し、歩き続ける足づくりを学び始めた。栄養管理や姿勢、歩行状態のチェック、正しい靴の選び方などを学び、介護予防フットケア講師の資格を取得した。
 昨年8月から市営温泉2カ所で、フットケアを始めた。基本的には予約制だが、空いていれば、受け付ける。「30代から90代まで、幅広い年代の人がいらっしゃいます。巻き爪や自分で爪切りが出来なくなった人は結構います。定期的にケアに来るリピーターも多いです。話しながらケアを行うので、皆さん、気軽にいろいろ話してくれます。自分の足で歩き続けることで、介護が必要ない自立支援につなげていければと思います」と話す。現在は東京都との二拠点生活を続け「最新の情報で自分をアップデートして、大分にフィードバックしたい」と言う。
 9日に湯都ピア浜脇で取材をした際にやってきてのは、大分市から通っていて、2カ月ぶり3回目という女性。右足の親指が巻き爪で、歩くのも痛い状態だった。堀さんのケアを受けることで痛みは以前より改善されたという。爪が伸びると巻き爪になるため、指の肉に食い込んで痛い。堀さんは、ていねいに爪を切ったりやすりで整えたりした。女性は笑顔で、次回の予約をして帰った。
 「靴下を脱いで足を見せるというのは、意外にハードルが高い。温泉施設だと裸足になるので、見せやすい。今後は、人材育成もして、別府八湯でフットケアが出来れば」と話した。
 2月は湯都ピア浜脇は17日。不老泉は18日。3月は湯都ピア浜脇は16、18日。不老泉は12、14、17日の午前10時から午後5時(清掃時間の午後2時から3時を除く)の予定。
 料金は初めての人は、体験として40分2千円。2回目以降は、フットケア20分2420円、30分4400円、45分6600円(いずれも税込)。予約は、電話080・6445・8235へ。