別府市は、就学前・保育ビジョン素案の修正版説明会を17日午後3時半、市立別府中央小学校体育館で開催した。保護者や学校・学童関係者ら約40人が参加した。
人口減少が進み年少人口が今後も減少する見込みで、一定の集団で育つ力を重視するなど、適正配置について検討をした結果、当初、令和6年度末に幼稚園3園、7年度末に4園を閉園し、現在の14園から半数の7園にする等の素案を示したが、説明会やパブリックコメントで保護者らから不安視する声が多かったことから、検討を進めてきた。
幼保小連携体制の確立や継続市立幼稚園の施設状況、通園時の安全確保、5歳児受入れの確保(認定こども園の推進と保育所等の受け入れ枠の確保)等の取り組みを具体化し、保護者らの不安を解消する期間が必要となるため、閉園日程を1年先送りし、認定こども園数目標値を当初、8年度末に3園以上としていたが、7年度に前倒し。境川と朝日の2年保育開始を8年度から9年度にする案を示している。上人での預かり保育開始は、当初の予定通り7年度から行う修正版を示した。
宇都宮尚代こども部長が「令和5年9月に示した素案について、8回の説明会とパブリックコメントで思いを寄せてもらいました。子どもにとっての最善の利益を考え『こどもまんなか社会』の実現を図っていきたい」とあいさつ。中西郁夫こども部次長兼子育て支援課長が概要を説明した。
4歳児は全域から園児を受け入れ、5歳児もそのまま在籍できることについて、「そのまま在籍すると、定員を超えた場合どうするのか」「校区外通学はどうなるのか」「小学校は校区の学校に行くのか」など多くの質問が出た。
教育委員会は「定員を超える場合は、公開抽選になる」「校区外通学は、これまで同様の届け出が必要」「4歳から校区外の幼稚園に行っても、小学校は原則、定められた校区内の学校になる」などと答えた。
長野恭紘別府市長は「保護者が安心して預けてもらうための体制が重要だと思う。適正な配置をし、施設も適正にすることが大切。民間もとても頑張ってくれている。全体として子どもたちを育むことが大事だと思う」と述べた。
別府市では、29日まで、パブリックコメントを募集している。意見を踏まえ、3月には決定版を策定し公表する予定。