別府市議会は、令和6年第1回定例会の本会議を15日午前10時再開し、一般質問が始まった。
初日午前中は、阿部真一氏(自民新政会)と市原隆生氏(公明党)が環境問題や温泉などについて質問。午後からは、中村悟氏(創る未来の会)と塩手悠太氏(有志の会)が質問を行った。
一般質問は、21日まで4日間予定されており、16人が別府市の施策について幅広く執行部の考えを質す。
ごみ収集の現状は
阿部真一氏(自民新政会)
阿部真一氏は、環境問題について「市民憲章に『美しい町をつくりましょう』とあり、環境美化を第一に掲げている。ごみ収集の環境も変わっている」とし、民間委託の現状を質問。
原田勲明生活環境課参事が「平成18年度から民間委託を順次進めた。3ブロックに分けて業務をしている。個別収集に近い路線収集方式を取っており、13台のパッカー車を使用し、39人が従事している」と答えた。
阿部氏は、ごみ出し支援が必要な高齢者や障がいのある人に対する福祉収集について「10年が経過して、制度を考えないといけないのでは。現場の声、住民の声をすくい上げ、行政としてしっかり管理運営が大切だと思う」と指摘。
原田参事が「認定件数は増えており、要望は増加している。認定要件を要支援なども加えて制度を利用しやすいようにしている」と説明。
阿部氏は「収集作業員は、ごみステーションの散乱の様子を顕著に感じていると思う。状態の聞き取りをしてもよいのでは」とした。また、カラス対策の取り組みについても言及した。
さらに、奨学金制度について「令和5年度は、111人の申請で、52人を認定している。予算範囲によって、人数が決まる。制度にもれた人への配慮が必要。実数に基づいた予算設計をしてもらい」とした。
阿部氏は、国際文化交流についても質問した。
湧出量と地下水の関連は
市原隆生氏(公明党)
市原隆生氏は、温泉行政について、「湧出量の推移はどうなっているのか」と質問
樋田英彦温泉課長が「令和4年度は毎分10万2777㍑、5年度は、10万2671㍑で、微減している」と説明。
市原氏は「お湯が出なくなってやめた温泉もある。気が付いたらなくなっている温泉があると感じている。温泉課としてどう感じているのか」と重ねて質問。
樋田課長が「温泉になるには、雨水などが50年ほどの年数を経ていると推測される。長い年月をかけてつくられる温泉と使われる頻度の需要と供給のバランスに支障が出れば、影響が出るのではと推測している」と述べた。市原氏は「地下水の利用について、十分に注意をしてもらいたい」と要望した。
また、観光施設付近のごみ問題について、「観光客が増える中で、マナーに欠ける人がごみを捨てる。観光に関わる経営者、従業員はその辺を踏まえて、全体が良くなることで別府が良くなるという感覚が必要だ。意識を変えてもらうために、どんなことが出来るのか」と質問。
牧宏爾観光課長は「魅力的な観光地であるには、清潔さが保たれているのも大切な要素と考える。全国的にゴミ拾いの問題がクローズアップされている。環境美化を全体で高める必要があると思う」と答えた。
空き家等の対策や市民の移動手段の確保などについても質問した。