第82期名人戦別府対局の前夜祭

翌日の対局に向けて
子どもたちから花束が贈られた

 第82期名人戦七番勝負第4局別府対局の前夜祭が17日午後6時、杉乃井ホテルで開催され、全国から約300人が参加した。
 藤井聡太名人と挑戦者の豊島将之九段が会場に登場すると、大きな拍手が送られた。
 主催者を代表して、丸石伸一朝日新聞西部本社代表が「藤井名人の3連勝で迎え、押し切って初防衛となるか、豊島九段が待ったをかけて反転攻勢をかけるのか大事な試合になります」。高添博之毎日新聞西部本社代表は「これまでの3戦は、いずれも接戦の名勝負。ワクワクドキドキした試合が行われると思いますので、期待してほしい」。脇謙二日本将棋連盟専務理事も「将棋は、目の前の1局に全力を尽くすという意味では、1局目でも4局目でも変わらない」とそれぞれあいさつした。
 協賛社の田尻悦久大和証券大分支店長、協力社の貫正義九州電力相談役が祝辞。第82期名人戦別府対局実行委員会委員長の長野恭紘別府市長が「市制100周年の記念すべき年に別府で第4局が開催されることは、この上ない喜びであり、誇りです。100周年事業のメインイベントと言っても過言ではない。沢山の皆さんにご尽力いただき、力添えをいただき、実現できました。温泉よりも熱い名対局となることを期待しています」と歓迎のあいさつをした。
 12日に開催された別府市長杯小中学生将棋大会のA級の部優勝の前島舜佑さん(大分市立西の台小学校6年生)が藤井名人に、女子の部優勝の池田紺さん(国東市立国東小学校5年生)が豊島九段にそれぞれ花束を贈呈。また、長野市長が2人に竹の鞄を記念品として贈った。
 豊島九段が「集中して、悔いのない対局にしたい。厳しい状況ですが、自分なりに頑張りたい」。藤井名人は「楽しみにしてきました。多くの人に楽しみにしてもらっています。温泉に浸かって疲れを癒しつつ、2日間の対局に挑みたい」とそれぞれ決意表明をした。
 加藤信康別府市議会議長の発声で乾杯をし、藤井名人と豊島九段は退席。出席者は食事をしながら、見どころについて話を聞くなどした。