大分、熊本両県のロータリークラブ(74クラブ、2379会員)で組織するRI第2720地区大会を17、18日の両日、日田市で開催した。地区内外から来賓を含む約千人のロータリー会員が集結した。大会直前、舞台では地元の藤蔭高校吹奏楽部が、渾身のパフォーマンスを繰り広げ、歓迎ムードを盛り上げた。
18日本会議は、大会テーマ「和(わ)と輪(わ)と我(わ)のreborn(再生)~世界に希望と平和を取り戻そう~」。
日田市での地区大会は史上初の開催。実行委員長の草野義輔氏(日田RC)は「日田はほぼ九州の中心で交通の要衝。水郷日田は歴史的知名度に加え、近年は『食』の町としても評価を得ています。ロータリアン同志の友情を深めることを目的に、最大限の準備を整えて皆様をお迎えしました」と歓迎のあいさつ。
主催者の膳所和彦地区ガバナーが参加クラブなど紹介。膳所Gは「この数年、世界は紛争、自然災害、COV―D19パンデミック感染などにより、人々が苦しみ、傷ついて来た。この危機から世界が再生するため、ロータリーはこれまで培った経験やネットワークを駆使して新たな行動を起こさなければならない」
「地区大会はポリオ根絶コーディネーターをつとめる2600地区パストGの伊藤雅基氏をRI会長代理に。また長年スーダンで医療奉仕活動をつとめていた川原尚行氏を講師に招き記念講演。内戦下のスーダンで決死の脱出をはたした川原氏の戦争と平和について貴重な話を拝聴できると願っている。被災から再生への手がかりとして受け止めて頂ければ…」
「地区大会はRI(国際ロータリー)の方向性と、各クラブ単位の行動指針を再確認する場でもあるが、会員相互の親睦も大切な目的のひとつ。ロータリーの友情をさらに深めるチャンスとしてお楽しみ頂きたい」とあいさつ。
このあと来賓として出席した佐藤樹一郎大分県知事代理の尾野賢治副知事、椋野美智子日田市長、台湾3523地区楊奕蘭ガバナーがあいさつ。口々にロータリーの社会的存在意義や地区大会の開催による経済波及効果を称えた。
会場となったパトリア日田は全館ロータリー一色。出店やR財団募金のPRや地元グルメが出店ブースも。またエントランス前の車道では日田祇園平成山鉾巡行の特別出演もあり参加者の目を楽しませた。午後からの本会議ではRI会長代理の伊藤PGがRIの現状と、2720地区との状況の対比などを解説。「ポリオプラス」などに尽力するR財団に対する理解と支援を呼びかけた。
このあと委員会報告やローターアクトをはじめとする青少年部門の活動報告。また膳所Gの九大医学部後輩にあたる川原氏が特別記念講演。外務省医務官としてアフリカに派遣。国情不安の国々をサポートするため、キャリアを投げ棄て、民間サイドで医療活動を重ねる状況を伝え、聴講するロータリアンに深い感銘を与えていた。
大会終盤、ステージでは次年度、熊本市で開催する地区大会の誘致キャンペーンが行われ、1年間地区と傘下各クラブの橋渡しとして膳所Gの脇を固めた、小ケ内聡行地区幹事が閉会の辞をのべた。
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水郷日田での「地区大会」は初めての試み。日田RCはじめ日田中央、玖珠、中津、中津中央、中津平成の各RCがホストとして活躍した。圧巻は膳所Gの同期Gが全国から16人、夫人同伴で来県、日田での大会を楽しんだ。懇親会ではGが学生時代から「熱狂」したビートルズ、そのコピーとして「ZEZEBAND」を結成。膳所Gは愛機のギブソンを見事に奏で、小ケ内幹事はメインボーカル、R財団コーディネーター永田壮一PGがドラムを担当して名曲「レット・イット・ビー」など全5曲のヒットナンバーを「リニューアル」して披露。旧来のロータリアンのイメージを徹底的に「再生構築」して地区大会の幕を閉じた。