別府市社会福祉協議会は、令和6年度別府市生活支援体制整備事業市民講演会を11日午後2時、市公会堂で開催した。
これからの地域での支え合いのあり方や新たな体制づくりなどについて、活動の活性化に繋げていくのが目的。講師は、鹿児島県鹿児島市唐湊(とそ)山の手町内会長でフルハークウィル㈱代表取締役の金子陽飛さん。テーマは「新しいカタチの地域づくり~二十歳の町内会長が実践している新感覚の地域づくり~」。
岩田弘副市長が「近年は、人口減少や高齢化の進行により地域経済の衰退、移動手段の減少、商店の閉鎖、地域に担い手不足などが生じることで、高齢者の方が住み慣れた地域で暮らす上で様々な課題が生じています。本市にかかわるすべての人が連携することで、誰もが安心して暮らし続けることができる地域福祉の社会を築いていかなければいけません。住民双方の支え合いの仕組みづくりを進め、様々な福祉課題に取り組んでいる社協の活動は、これまで以上に期待されるもので、期待に応える福祉のまちづくりを求められます」とあいさつした。
金子さんは、高校3年生の時に町内会長に立候補した。「最初は地域にそんなに詳しくなかったのですが、中学生の時に別の町内会の活性化プロジェクトに情報発信の編集者として参加したのがきっかけで、自分の町内会についても興味を持った」という。役員の仕事が回ってきたことで、自ら町内会長に立候補をした。「初めて総会に参加して、立候補をしたいと言ったら、沈黙と困惑の状態でしたが、認めてもらえました。1軒1軒回って話を聞くと、いろんなことが分かってきました」。
「情報を可視化し、引継ぎなどを楽にした。また、行事を前の形を継続することも大変な状況があり、一番大事なのは活動が始まった動機や目的。伝統や思いは大切にしながらも、伝えていくために変えていくことが必要」とし、「遺継承型町内会活動」、様々な人と連携する「パズルピース型町内会活動」の考えや工夫について具体的な事例をあげて説明をした。
参加者は、自治会活動をしている人が多く、真剣な表情で話を聴いた。