帆足萬里の173回忌辰祭開催

子どもたちも墓前で手を合わせた

 日出町の偉人・帆足萬里の173回忌の忌辰祭が14日午前9時、墓前で執り行われた。実行委員会や関係者、町立日出小学校4年生(41人)らが参列した。
 帆足萬里は、「豊後の三賢人」と称される日出町出身の江戸時代後期の儒学者で経世家(政治・経済の論者)。教育者として、家熟「稽古堂」や私塾などを通じて、生涯の多くを門弟の育成に情魂を捧げた。学者としては、和・漢・洋の学問、医学・天文学・歴史・兵制など幅広い分野に通じていた。
 また、政治家としても才能を発揮し、天保3(1832)年から約3年間、家老として財政的に行き詰まっていた日出藩の藩政改革に取り組んだ。
 はじめに、全員で「萬里先生賛歌」を斉唱。工藤智弘実行委員長が「帆足萬里は、豊後の三賢人と呼ばれた偉人で、その功績を後世につなげていかなければいけません」。本田博文日出町長は「代々、日出藩の要職を務める武家の家で、子どもの頃から学問が好きで、その功績は高く評価されています。文教のまちから、帆足萬里に続く人材が出ることを期待しています」とそれぞれあいさつ。
 菩提寺である龍泉寺の山崎祐介住職が読経を行い、参列者が焼香して冥福を祈った。子どもたちも次々と墓前に手を合わせ、地元の偉人を偲んだ。
 日出町歴史資料館・帆足萬里記念館では、18日から10月14日まで、令和6年第2回特集展として「大名家の近代ー木下氏、日出藩主から子爵へー」を開催する予定にしている。