令和6年第2回別府市議会定例会は20日午後1時、再開し、一般質問を行った。最終日午後は、三重忠昭氏(市民クラブ)、石田強氏(日本維新の会)がヤングケアラー、民生委員・児童委員、別府市の教育・教職員、スケッターなどについて質問した。
一般質問は同日で終わり、25日に各委員長報告、少数意見者の報告、討論、表決が行われる。
民生委員・児童委員について
三重忠昭氏(市民クラブ)
三重忠昭氏が民生委員・児童委員について「現在の定数に対する欠員数、年齢構成、活動費の支給額は」と質問。
入田純子ひと・くらし課参事が「定数は255人。6月1日時点、現在246人、欠員数9人。年齢構成は65歳未満52人、65歳以上75歳未満140人、75歳以上54人。平均年齢68・6歳。最高年齢は83歳。平均在籍期間は7年1カ月。1人当たりの活動交付金は大分県より6万200円、別府市より平成30年度までは4万2千円、令和元年度より5万2千円」と答えた。
三重氏が「人員不足の原因はどこにあるのか。取り巻く環境にどのような課題があるのか」と質すと、入田参事が「なり手不足の要因は定年延長などの影響で60、70歳代の多くの人が現役で就労しており、地域活動の両立が難しいことが理由の一つと考えられる。課題は高齢化による見守り世帯数の増加、福祉分野のみならず幅広く各方面からの協力要請や参加依頼、多様な機関や団体からの役員や委員の就任依頼があり、活動範囲が広がり、負担を感じているなどを聞いている」と答えた。
三重氏が「課題解決に向けての取組は」と質問。入田参事が「別府市からの案件は精査した上で役員会で協議し、依頼している」と答えた。
そのほか、ヤングケアラー、教育行政について質問した。
スケッターの活用を
石田強氏(日本維新の会)
石田強氏がスケッターの活用について「別府市において介護現場で人材に困っている現状なのか」と質問。阿南剛高齢者福祉課長が「介護人材不足は全国的な問題。アンケートや意見交換会でも人材不足の声があり、募集しても人が集まらないと聞いている」と答えた。
石田氏が「スケッターとは、手伝いを求める介護施設などとお手伝いしたい人を結ぶマッチングサービス。介護の資格が必要のない部分をボランティアがお手伝いするもの。有償ボランティアとして若者だけでなく、元気な高齢者も隙間時間を利用してできる。若者が介護現場に興味を持つきっかけとなり、高齢者は健康づくりなどとなる。全国の自治体では協定を結んでいる。このマッチングサービスを検討してはどうか」と質すと、阿南課長が「新しい取組として、介護施設の困りを解決する一助になるかもしれない。今後、現場の意見を聞きながら研究していく」と答えた。
石田氏が「介護の離職率が高いのは知られている。離職率の上位に人間関係がある。有償ボランティアに参加しさまざまな施設に行くことで、自分にあった施設を見つけることができる。介護事業者側が優秀な人材を引き抜きをすることが可能。スケッターは介護、災害ボランティア以外にも共同温泉の番台や掃除ボランティアなどができるので、検討してほしい」と要望した。
そのほか、別府市の教育・教職員、新湯治・ウェルネスと別府温泉などについて質問した。