日出町消防団(一宮澄夫団長)は、団員だけでは人員が不足する場合に共に消火活動に当たる「機能別消防団」の発足式を2日午前11時、町役場で実施した。
現在、日出町消防団には258人の団員がいるが、職場が町外の人も多く、日中の火災などの発生時に対応が難しいケースがあるため、町消防団OB会(衛藤清隆会長)に協力してもらうことになった。豊富な知識と経験、技術などを生かして、現場で不足する消防力を補完するのが目的。団員は25人。身分は基本団員と同じで、年額報酬はないが、出動報酬及び退職金を支給する。平時の消防団活動には、基本参加しない。
一宮団長が団員を代表して出席した、衛藤さん、升谷正勝さん、帯刀均二さんに辞令を交付して「昨今、団員の減少が進み、全国的にはピーク時から半分になっていると言われています。日出町でも消防団力の低下が懸念されています。今後は、皆さんに協力してもらい地域防災力を増すことができ、安心安全に心強く思います」とあいさつ。
本田博文町長は「働き方が多様化し、価値観も多様化している中で、団員確保は難しくなっています。消防力の向上につなげるため、機能別消防団の検討を続けてきました。培った経験を団員に伝承し、支援をしていただきたい」。井上渡日出消防署長も「非常に心強く思っています。OBの皆さんの活躍に期待しています」とそれぞれあいさつした。
団員を代表して、衛藤さんが「消防団員の減少が続く中、元消防団の経験をいかし、地域住民の期待に応えられるように、機能別消防団員として消防活動に精進していきます」と決意表明をした。