第3期総合戦略策定に向けて協働

データの分析や
ウェルビーイングについて講義

 別府市は、第3期総合戦略の策定に向けて、市職員と市内の大学生が協働してワークショップを16日午前9時半、市役所で開催した。全6回で、講義やグループワークを行う。約30人が出席した。
 令和6年度は、現在の「第2期別府市総合戦略」の最終年に当たり、令和7年度からの「第3期別府市総合戦略」の策定に向けた検討の一環。職員と大学生が一緒に別府市の現状分析や課題抽出、政策立案に取り組む。
 安部政信企画戦略部長が「将来推計人口は、前回発表を下回る厳しい状況が続いています。国の基本方針では、デジタル化の加速、進化させることや地域ビジョンの再構築が新たに求められています。中堅・若手職員と大学生に参加してもらい、将来の別府の地域ビジョンの素案をつくために設置しました。将来を担う世代で構成するワークショップにおいて、地域ビジョンの検討を通じて、将来の別府創生につながる活発な議論をお願いしたい」とあいさつ。
 講師は、一般社団法人スマートシティ・インスティテュートの南雲岳彦専務理事。
 「最近よく言われているウェルビーイングとは、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることですが、簡単に言うと、健やかで孤独でなく、やりがいがある状態。考え方は文化によって変わりますが、日本でいうウェルビーイングは『私の幸せ』『人々の幸せ』『生活への満足』だと思います。米国などでは、自分が努力して勝ち得る『獲得的幸福』が多く、日本では『協調的幸福』が多い。どこも健康寿命を政策に掲げていますが、長く健康で生きることが幸せなのかというと、そうではない。長く生きることと、意味のある人生とでは差があると思う」などと話した。
 また、デジタル庁が公開しているデータを活用して、データ分析についてみんなで考えたり、同じ自治体内でも、男女や年代、地域によってデータの結果は変わってくることを学んだ。