別府市教育委員会は、22日の市立亀川小学校を皮切りに、小・中学校の児童・生徒用机と椅子の更新事業を始めた。
現在の机と椅子は、平成15年度に南小学校の開校時にぬくもりのある机と椅子に、と木製のものに変更。その後、順次導入を進めてきた。しかし、長いもので20年以上が経過し、経年劣化が著しく、修繕部品や替えの部材がすでにないため、子どもたちが安全に利用するための修繕が十分に出来ない状況にある。また、毎日の清掃やグループワークなど頻繁に移動することがあり、木製の重い机と椅子を動かすのは児童・生徒の負担が大きいため、軽量で汎用性のあるスチール製の机と樹脂製の椅子に入れ替えを行う。
当初は令和6年度と7年度の2カ年で入れ替える計画だったが、円安や原油価格・人件費の上昇などによって、今後も更なる価格高騰が懸念されることから、早期に製品を確保し、全体の購入価格を抑えるために前倒しで今年度中に行うことにしている。今年4月に補正予算を組んでおり、事業費は、小学校は8502万8千円、中学校は4867万2千円。
入れ替える机と椅子は、全体で5265セット。小学校は夏休み中に、中学校は9月以降に入れ替える。
亀川小学校では、391セットの入れ替えが行われ、午前8時半から業者が新しい机と椅子を搬入し、各教室にセットし、古い木製の机と椅子を次々と運び出し、別の事業者が回収を行った。階段に作業員が並び、人海戦術で次々と運び上げと降ろしをスムーズに行った。設置された机と椅子は後日、別の業者が子どもたちに合わせて高さ調整を行う。志賀喜代美校長は「机も椅子も古くなっていて、危険な部分もあったので、新しくなって子どもたちが安全に安心して学習に取り組めるようになると思います」と話した。