別府市は絵画などの寄付をした別府市育ちで東京都在住の前岡みどりさん(61)に感謝状を23日午後1時、別府市美術館2階企画展示室「郷土作家邂逅展」会場で贈呈した。
前岡さんは6月7日、別府市の芸術文化振興のため、宇治山哲平画伯をはじめとする絵画などの9作品11点を同美術館に寄付した。
贈呈式には、前岡さん、別府市側から寺岡悌二教育長(市長代理)、矢野義知教育部長、姫野淳子社会教育課長、檜垣伸晶館長が出席した。
前岡さんに感謝状を贈呈した寺岡教育長が「別府市所縁の作家の作品11点を御寄贈いただき、心から感謝申し上げます。前岡さんの父、前岡志郎氏は別府市内で物産店を営われ、別府北ロータリークラブの会長を務められるなど、多大なる社会奉仕活動に貢献いただいた方と伺っています。前岡家にとりましても、貴重な作品をいただきましたことに重ねて深く感謝申し上げます」と長野恭紘別府市長のメッセージを代読した。
前岡さんが「今回寄付させていただきました作品はすべて、両親が所有していました。両親は戦中戦後が青春時代だったので美術や芸術にものすごく関心を持っていました。特に宇治山哲平先生とは、個人的にも交友がありまして、私も若いとき、家に行った記憶があります。昨秋、母も亡くなり、美術品をどうするか考えたとき、地元出身者の作品は地元に残すべきだろうと思い、市美術館関係者に相談したところ、快く受けていただきました。父と私の母校の別府鶴見丘高校にも宇治山先生の作品を1点、寄贈しております」とあいさつした。