別府市住居表示審議会(河村雄一郎会長、14人)は、諮問があった13町について24日午前10時半、長野恭紘別府市長に答申を行った。
別府市内では、現在、「大字住所」と「通称住所」の2つが存在している地域がある。「大字住所」は範囲が広すぎて分かりにくいことから、以前から「通称住所」を活用してきた。しかし、デジタル化が進み、国は自治体のシステムを統一することにしており、二重住所を解消しなければ、住民基本台帳に記載されている「大字住所」しか使えなくなる危惧がある。また、マイナンバーカードには住民基本台帳の住所が記載されるため、「通称住所」では、本人確認書類と住所が一致しないというケースも考えられる。住所を1つにする、住居表示に取り組んでいる。
今回諮問を受けたのは、山の手町、大畑、竹の内、鶴見、荘園、扇山、南立石一区、南立石二区、南立石生目町、堀田、南立石八幡町、上野口町、上原町。いずれも河川や道路などで区切る街区方式としたが、現在の町の区域が変わらないように配慮した。
特に大きな区域である扇山と鶴見では扇山は1~7丁目、鶴見は1~4丁目に分ける。山の手町は一定程度の広さの飛び地があるため、自治会としては現在の形のままだが、町名を「山の手町」と「山の手新町」に。南立石は、「区」が町名には使用できないため、住民アンケートを行い、南立石一区を「南立石中津留町」に、二区を「南立石公園町」とした。
河村会長は「自治会としっかりと対話をして進めてくれているおかげで、大きなトラブルもなくきています。これからも、慎重に進めてもらいたい」とした。
長野市長は「市民にとっては関心が高く、影響も大きい。慎重な審議をいただき、ありがとうございます。答申を尊重しながら、9月議会に提案したい」と答えた。
今後は、9月別府市議会定例会に住居表示に関する法律に基づいて区域変更を上程し、可決されれば告示。異議がなければ、12月市議会定例会に地方自治法に基づいて議案を上程し、可決されれば告示となる。その後、区画整理にとりかかる。