台風10号の復旧作業すすむ

裏山から流入した土砂を
ボランティアが撤去作業を実施

 強い台風10号の影響は、山間部を中心に多くあり、復旧作業が続いている。
 枝郷では、民家3軒が土砂災害の被害を受けた。そのうちの1軒で3日から、別府災害ボランティアが入り、土砂の撤去などを手伝っている。家主の県外に住む娘さんがNPOなどを通じて、別府市社会福祉協議会とつながり、社協が登録災害ボランティアに声をかけて、別府青年会議所、天理教災害ボランティアグループ、別府大学の学生14人が参加した。
 午前9時過ぎ、作業を開始。家の裏手には大量の土砂が流入。水分を含んだ土は泥となり、かなり重く、石も混じっている。参加者は「重い」と言いながらも、懸命にスコップで泥をかき出した。気温も高いため、時間を決めて水分をとるなど熱中症対策をしながら実施した。
 市社協では、別府市内の大雨などで災害ボランティアを行ったことがなく、ボランティアセンターは設置していないものの、登録ボランティアに声をかけたところ、急きょだったにも関わらず、多くの人が手を挙げてくれた。
 家主によると、29日午前6時頃、家の裏側から水が流れる音がして、バキバキという音がしたので、二階の窓から確認すると敷地内に土砂が流入していたという。家族や親戚、周辺の人、息子の勤務先の人たちが手伝いに来てくれて片づけをしていたが、あまりの土砂の多さに途方に暮れていたという。「不安で、眠れない日が続いた。今日、ボランティアの人が来てくれると聞いて、ようやく安心して眠れた。でも、今後も土砂崩れが心配。どうしらた良いのかよく分からない」と不安を口にした。社協では、作業に数日かかることを予想し、今後もボランティアを募り、復旧作業を行う予定だという。