10歳の男の子が中国で殺害された。中国に対しては、我々の我慢にも限界を感じる。インバウンドの旅行マナーの乱れについては数え上げればキリがない。
眉をひそめたのが靖国神社の石柱への落書きや、英霊に対する不敬極まりない蛮行。国民性を疑われる行為を、自国では英雄視する風潮も誠に情けない。
40年近くも前になるが、大分県は人民服姿の農業研修生を他自治体に先んじて受け入れる「熱烈歓迎」の雰囲気にあふれ、日中友好親善の意識を醸成して地方の外交促進に注力した。
大国となった中国、覇権を唱え、カネ物を豊富に備え先進国の仲間入りをはたし、今や超軍事大国に肩を並べる。物資と精神の向上は相備える事が出来ないのか、海外旅行自由化となった頃から、世界各国で自国の力を誇示する愚行が後を絶たない。新型コロナウイルス発生の源である「武漢ウイルス」は立派に「成長」して今でも世界の脅威として日常に存在する。
事件は18日朝、広東省深圳(シンセン)市の日本人学校で発生した。10歳というから小4の子か。日本人学校に登校中、44歳の男が児童の腹部を刃物で刺した。
中国では6月にも江蘇省蘇州市でスクールバスを待っていた日本人母子3人が刃物を持った男に襲われた。
今回の事件は救急救命に搬送され、手を尽されたものの19日早朝に息絶えたという。深圳は40年前までは小さな漁村だったが、鄧小平氏の「改革開放」運動で中国有数の海運事業の拠点と成長した。日本人約3千6百人が在留という。誠に残念なことに中国政府スポークスマンは「個別の事案」として発表。中国のマスコミもほとんどこの事件を取り扱わない。日本政府は日本人企業や学校に対し厳重な警戒警備の強化を指示した。こんなもの役に立つか!この有事に。
現在、次の総理大臣を決める自民党総裁選の真っ只中。親日派、眉中派のイメージある候補者はそのイメージ払拭のため国防や安全保障、北や中国に対する毅然として対応をPRするが、本当にそうか?先の戦争で国家の犠牲となった英霊に対する国家方針も耳にしたことがない。内閣総理大臣といえば、陸海航空自衛隊の最高指揮官である。北のミサイル発射に「遺憾の意」を毎回発するダケか。尖閣の領海侵犯も「イカン」の意だけか。
今すぐ、聞きたくもない美辞麗句にまみれた選挙公約にフタをして、中国大使館前に座り込め。総裁候補9人が「連座」で心血を注ぐ抗議行動を起こしてみてはどうか。日本が本気で怒っている姿を身をもって表わせてみろ。
亡くなった10歳の子は、両親が日本と中国。日中友好を身にもって具現した存在。その子の命を奪った輩は、友好のせめてもの絆を絶ち切ったに等しい者である。許すべきものは何も無い。 (陽)