第16回「鉄輪湯あみ祭」が21、22日に温泉山永福寺周辺で開催された。NPO法人鉄輪あすなろ会(平川浩隆理事長)主催。
鎌倉時代中期に活躍した一遍上人が、念仏を唱えて荒れ狂う鉄輪の地を鎮め、1カ所だけ鎮まらなかった地獄に蒸し風呂を築いたとされている。湯あみ祭は、鉄輪の立ち昇る噴気と温泉に感謝するお祭り。
21日は、1年間永福寺で供養された筒に入った温泉をお炊き上げする献湯筒供養、地獄で蒸したもち米を使って作った「上人餅つき大会」が行われた。
また、夕方からは、今年初めて「鉄輪ゆかたでぃ~」を実施。外国人留学生も浴衣を来て参加し、縁日を楽しんでいた。鉄輪むし湯前広場では、踊り念仏奉納踊りが行われた。平川理事長が「一遍上人と温泉に感謝する祭りです。楽しみながら過ごしてください」とあいさつ。太鼓に合わせてピョンピョン跳ねながら踊る「踊り念仏」では、河野憲勝永福寺住職の歌に合わせて踊った。
22日は、一遍上人法要があり、別府市内から参加した子ども12人が華やかな衣装を身に着け、大きな数珠をみんなで回したり、一遍上人像と一緒に歩く稚児行列が行われた。天候が不安定だったため、いつもよりも短いコースとなった。むし湯前広場では、一遍上人像に無病息災などを願いながら、温泉をかけた。一遍上人像は、渋の湯やむし湯を巡行した。祖母のすすめで参加した、河野永茉さん(4)は「(衣裳が)可愛かった。健康をお願いしたい」と話した。