オルタナティブステート第5弾完成

中﨑さんら4人が転倒のスイッチを押して
海門寺公園の作品に灯りが点灯した

 混浴温泉世界実行委員会(実行委員長、檜垣伸晶別府市美術館長)は「ALTERNATIVE―STATE#5Bluebird Sign/青い鳥のしるしの作品完成記念式典」=招聘アーティスト・中﨑透氏=を9月20日午後6時30分、海門寺公園で開催した。
 開会し、檜垣実行委員長は「2022年より開始したオルタナティブステートですが、シリーズ8作のうちの今回は5作目。今回は別府中心市街地にいろんな作品を散りばめていただき、皆さんが巡回するというものです。ぜひ、街中を歩いて鑑賞してください。今まで別府の町にないような『アートなまちづくり・まち歩き』につながると確信しています」、顧問の長野恭紘別府市長、山出淳也ディレクター(Yamaide Art Office株式会社代表取締役)がそれぞれあいさつ。
 中﨑氏が「別府で2008年に2~3カ月、制作活動をしていました。それから15年以上経って、このような形で別府に滞在し制作活動をしました。当時と変わっているところ、変わっていないところを体験しました。町をぐるぐる回った後に、海を越えてくる風や音に振り返ると街並みがある体験を、作品と一緒にしていただけるような作品になっています」と述べ、点灯式に移行した。
 海門寺公園には昔、日本棋院別府会館があり屋外で将棋を楽しむ人や観戦する人の姿があったことを知った中﨑氏が、同公園に作製した将棋の駒をモチーフとした看板が参加者4人が「王手」と言いながらスイッチを押すと、見事点灯した。
 点灯式終了後、作品を完成させるのに必要だった別府市に所縁の深いインタビューを受けた市民3人が登壇し、今の気持ちなどを答えた。またカラオケ大会もあり、盛り上がった。
 第5弾は、別府の中心市街地に設置された作品を巡回する「巡回型インスタレーション」。市内25カ所にある作品とインタビューから抽出した30を超えるエピソードが展示されており、マップ配布場所の別府駅観光案内所「WANDER COMPASS BEPPU」をスタートし、地図を片手に巡回し別府タワー16階で終了する約2時間の旅路。鑑賞推奨時間は日没までとしており、一部作品は夜間点灯する。入館料の必要な会場もある。