別府大学付属博物館の遺跡探訪

鬼ノ岩屋古墳の内部を実際に見学した

 別府大学附属博物館は「特別展『装飾古墳の世界』の展示解説と古墳の見学会―遺跡探訪―」を9月28日午前9時30分、同博物館と上人西町にある「鬼ノ岩屋古墳」で開催し、約50人が参加した。
 同企画は「おおいた地域連携プラットホーム支援事業」の一環で開催したもので、地域の皆さんに同附属博物館がめざす「地域に根差した博物館」を少しでも身近に感じてもらうとともに、地域の歴史を知ってもらう企画の第2弾となる。
 市内の小学生とその家族を対象に募り、予想を上回る応募があったため定員を増やし、最終的に約50人が参加した。
 装飾古墳とは、石棺や石室、横穴墓の内・外面に、彫刻、彩色により文様や絵画などの装飾を施したもので、鬼ノ岩屋古墳は6世紀末に造営された、県内最大級の古墳。内部は赤色に塗られている。名前の由来は、安山岩の巨石をくみ上げた大きな石室を持つことから「鬼でなければこれほどの石室をつくる力はない」から生まれている。
 当日は、附属博物館本館展示ホールにて開催中の特別展「装飾古墳の世界」の展示解説を博物館ボランティアの学生たちが行った後、国史跡に指定されている「鬼ノ岩屋古墳群」まで歩いて移動。「鬼ノ岩屋古墳群」到着後は、1号・2号墳の内部を実際に見学し、それぞれの装飾について玉川剛司准教授(史学・文化財学科)や考古学を専攻する大学院生が解説を行った。春木川小4年の笠置雅さんは「自分が住んでいる近くに、こんな古墳があるということを知ってびっくりしました。中は暗いのに、どうやって模様を描いたのか不思議に思いました」と話した。