特定非営利活動法人「別府八湯温泉道名人会」(花田潤也理事長)はNPO法人として設立10周年を迎えた記念式典を26日午後3時、ホテルサンバリーアネックスで開催し、約110人が出席した。
同会は、2001年に始まった別府八湯温泉道の活動を支援し、温泉道の普及と別府の活性化を目的として、08年に任意団体として設立。その後、14年7月23日にNPO法人として認証され、以来、温泉道の魅力を広く伝えるための普及促進・情報発信を行ってきた。
式典は、同会理事の花岡みづきさんの司会で始まり、主催者の花田理事長が「別府八湯温泉道が始まって20数年経っており、名人は1万2千人を数えるそうです」
「私は熊本からの移住者ですが、2009年に始めて、1年半で名人になりました。佐藤前理事長から『熊本県支部長になってほしい』と誘いがあったときは嬉しかった。自分の拠点が別のところにありながらも、愛する別府のために活動をする。こんな嬉しいことはありません。愛する別府の魅力を伝える活動をしています。別府を世界一の町にしていきましょう」とあいさつ。
続いて、来賓の長野恭紘別府市長(名誉会員)、加藤信康別府市議会議長らが紹介された。
来賓を代表して長野市長が「法人設立10周年、心よりお喜び申し上げます。全国各地から第二の故郷であり、魂の地である別府に帰ってきていただきました。別府は観光地なので、日本全国の温泉地に行くことがあるのですが、どこに行っても名人会の法被を着た方がいます。全国どこに行っても同志がいるということは嬉しい。想いは永遠なので、今集っている皆さんの想いを、別府市制200周年はもちろん、名人会の100年に向けて温泉の魅力を発信していきましょう」と祝辞を述べた。
基調講演を、旅行ジャーナリスト・日本旅のペンクラブ理事の板倉あつしさんが「別府を愛する人々と別府の恵み」をテーマに行った。
同クラブは、昭和37(1062)年6月28日に設立。会長は西行、副会長は松尾芭蕉が初めからの申し送りとなっている。創立して半世紀以上歩んできた団体で、旅の文化の向上をめざすとともに、自然環境保護や地域活性化のため、取材例会、観光振興への提言などさまざまな活動を続けている。
別府の印象を「油屋熊八は、別府を有名な温泉観光地にするために、あらゆることにチャレンジしました。その熊八イズムが息づく町別府は、どんな人にも親切で温かい。本当に『ねんごろ』に接してくれる。これが旅人として何度も別府を訪ねた私の印象」と述べた。
別府温泉、別府八湯、別府の実力、別府駅を中心とした4つのブロックに分類したときの温泉の紹介、別府の利便性、別府の食、移住地としての魅力などについても話した。
基調講演後、懇親会が行われた。
また日本旅のペンクラブの板倉さんらが28日午後2時、長野市長を表敬訪問した。