別府市議会は21日午後1時、市中央公民館で令和6年度「市民と議会との対話集会」を行った。3つの常任委員会ごとに実施しており、厚生環境教育委員会(安部一郎委員長)が福祉フォーラムin別杵速見実行委員会(河野龍児代表)と「障がい福祉サービスを提供する事業所での人手不足問題について」をテーマに意見交換を行った。
河野代表は「どこの事業所も、人手不足は深刻だと思う。日本全国、状況はあまり変わらないと思う。人口減少の中で、どの産業も人手不足は課題になっていると思う。今取り組みを行わなければ、取り返しのつかない状況になることが目に見えている」と指摘。「2年ぐらい求人をだしているが、問い合わせすらない。知り合いのつてを使って就職するケースが多い。分母としての絶対的な人材不足が解消していない」と現状を説明した。また、ヘルパーの雇用状況に関するアンケート別府市版の説明もした。
参加者から「理念をもって頑張っている小さな事業所が、爪に火を点す思いで現場を支えているが、報酬単価を下げられたり、人材不足は死活問題」「訪問して1対1で対応するということになると、スキルや経験が必要になる。人材が流入する仕組みづくりをしてほしい」「ずっと同じ居宅支援の事業所にお願いしていたが、3月いっぱいで、障がい部門だけをやめることになったので、新しい事業所を探してほしいと言われた。信頼関係が強かったので、ショックは大きかった」などの意見が出た。
議員からは「国や県に対して、意見書を出せるし、市にも意見が言える。具体的な意見が出るとありがたい」などと話し、制度や実態について質問をした。最後に、安部委員長が「当事者の問題を行政に伝え、実態把握をすることが大切。意見をまとめて12月議会に間に合えば、意見書を出したい」と締めくくった。