別府市主催の「在日スイス大使館によるセミナー」が15日午前10時30分、別府商工会議所3階大会議室で開催し、40人が参加した。
主催者の長野恭紘別府市長が「我々が推進する『新湯治ウェルネス』にとっても、スイスという国は我々が学んでいかなければいけない国の一つ。観光で稼いでいくだけでなく、満足度を上げてまた来ていただく。経済の好循環をしなければいけない。スイスに学び、さまざまな高付加価値化、稼いで行ける観光とはどういうものかを学ぶ機会になれば」とあいさつ。
講師を、パオロ・ルナルディスイス政府観光局日本支局長、ジョエル・プロイゼスイス名誉領事館名誉領事、サラ・ボックマン在日スイス大使館広報文化担当官、広瀬綾子同担当官の4人が務めた。
パオロ日本支局長が「サスティナブルツーリズムについて」をテーマに講話した。
サスティナブルツーリズムとは、観光地やその地域を訪問する観光客、産業、環境、受け入れ地域の需要に配慮しつつ、現在と未来の環境や社会文化、経済への影響を十分に考慮した観光のこと。
「私たちにとってサスティナブルな旅とは、自然を第一に身近でいること。オーセンティックな地方文化の体験、その土地で生産されたものを消費すること、長期滞在し体験を掘り下げること」と説明。
サスティナブル旅行の戦略として▽滞在期間▽訪問者バランス▽体験内容▽コミュニケーション▽通年観光―を挙げた。
同局は共通の認証制度「スイステナブル」を設定し、詳細は▽レベルは国際的な持続可能性の認証に基づいて与えられる▽各レベルには異なる要件があり、最上位はレベル3のリーディングである▽同局はこのプログラムのマーケティングとコミュニケーションを担当▽管理業務はスイス連邦観光連盟が担当▽スイステナブルの活動への参加は無料―としている。
そのほか、スイスでできる体験の一例などを説明した。
続いて、サラ、広瀬両広報文化担当官が「スイスの魅力と日本との絆」をテーマに講話した。
最後に、活発な質疑応答が行われた。
また市長表敬訪問を同日午後1時30分から行った。