パリオリンピックでセーリング混合470級で銀メダルを獲得した、岡田奎樹選手(28)=トヨタ自動車東日本所属=が27日午後1時、別府市役所を訪れた。
岡田選手は大分市出身で、5歳の時に大分大学ヨット部出身のお父さんと一緒に初めて海に出て、ヨットの楽しさにはまり、B&G別府海洋クラブに入会、別府湾で技術を磨いた。小学3年生の時に親の仕事で福岡県に引っ越し、B&G福岡ジュニアヨット海洋クラブに所属してヨットを続けた。中学3年生の時に大分に戻り、1年間別府クラブで活動した。
小学3年生の時に最小クラスのOP(オプティミスト)級で全日本選手権優勝、2016年にはドイツで開催された470級ジュニア世界選手権で日本人初の優勝を飾るなど、活躍。2021年の東京オリンピックでは、7位入賞。その後、吉岡美穂選手とペアを組み、全日本選手権優勝。今年8月のパリオリンピックでは、混合種目になり、吉岡選手と挑み、銀メダルを獲得。2004年のアテネオリンピック以来20年ぶりのメダル獲得の快挙を成し遂げた。
470級は、全長4㍍70㌢で、2人乗り。スキッパーがメインセールと舵を担当し、クルーが艇が安定するようにバランスを取る。
表敬訪問には、岡田選手や公益財団法人B&G財団の岩井正人常務理事、濱本徹夫B&G別府海洋クラブ代表らが出席。阿部万寿夫別府副市長に報告した。
岡田選手は「レースが終わった瞬間は、すごくうれしかったけど、表彰式の時に、隣にもう1段高い所に人がいて、うらやましいと思ってしまいました」と振り返った。「5歳の時にヨットに初めて乗った時のことを、今でも覚えています。風が強く、父と一緒に乗ってこんなに進むんだと思い、楽しかった。海に出ると、冒険心が高まった。ここで技術の習得をしたと思う」とし、4年後については「隣がうらやましいと思ってしまったので、次は自分がうらやましいと思われるようになりたい」と金メダルへの思いを語った。
岡田選手は、当日、大分県から県民表彰も受賞した。