ザボン果汁を利用した商品開発をし完成させた大分県立別府翔青高校商業科3年の渡邊稟乃さん(17)、佳冨麗さん(17)、池田紗英さん(17)の3人が27日午後3時15分、長野恭紘別府市長を表敬訪問した。
3年生は「課題研究」の授業の一環で地域創生に取り組んでおり、別府市の名産品のザボン付けは皮を用いて作成することを知り、中身の果肉について使い道が少ないというフードロス問題の解決に取り組んだ。4月に市農林水産課を訪問し、市営ザボン園を見学しザボン果汁を提供してもらう。5月に別府市制100周年記念事業の後期事業として採択され、商品開発を進めてきた。6月に同高校の卒業生の三浦里芳さんが経営するクロッフル専門店「まほうのおうち」=上田の湯町=と連携しザボンのクロッフル「ザボッフル」を作成し、テスト販売をしながら改良。和菓子屋「紅屋」=東荘園=の神屋信博さんの協力を得て、ザボンと白あんを使ったどら焼き「初恋ザボン」を開発した。
長野市長と歓談。生徒3人は商品の説明などを行った。試食した長野市長はザボッフルを口にすると「これは美味しい。ザボンが来るね」、初恋ザボン(恋神籤付き)は「初恋の味がするね。甘くて苦い。これも美味しい。別府の名産になるね」と感想を述べると、生徒3人は嬉しそうに笑顔でこたえた。
長野市長が、来年の新年祝賀互例会(1月8日)で来場者に説明して食してもらえばと提案した。
記念撮影後、渡邊さんは「試作中に何度も困難があったので、2種類の商品が完成して嬉しく思います。ザボンの果汁だけだと苦いのですが、そのザボンの味を出しながら、チョコや白あんなどの甘さを引き出すのを苦労しました。どちらとも美味しく仕上がっていて、ザボンを初めて食べる人にも食べやすいスイーツになっているので、もっと多くの人に食べてもらいたい」。
佳冨さんは「長い期間、商品開発を苦労したので完成して嬉しいです。試作のときはザボンの味が薄いと言われ、ザボンの味を引き出すのが大変でした。他県の方にも食べてもらいたい」。
池田さんは「イベントで販売し、多くの人に食べてもらい好評でした。ザボンの味が消えるので、ザボンの美味しさを引き出して、美味しく食べてもらえるかを頑張りました。多くの人に食べてもらい、新しい観光の名物として有名になってくれれば」とそれぞれ話した。
2つの商品は12月7日午前11時から午後2時、JR大分駅北口駅前広場(府内中央口)で開催される大分県教育委員会主催の「大分県商業高校生MICE(マイス)」で販売を予定している。税込販売価格は、ザボッフル1個250円、初恋ザボン190円。