別府市議会広報広聴委員会(阿部真一委員長)の取組の一環として「別府市議会だよりの第三者検証に関するワークショップ」を19日午後2時40分、別府大学で開催した。学生に直接意見を求めるのは、今回が初めての試み。
参加者は、広報広聴委員会に所属する市議会議員7人、市議会事務局職員2人、別府大学国際経営学部の髙木ゼミの学生(3年生・4年生)9人。
「別府市議会だより」は市民に議会の結果や議員の活動を伝えるため、定期的に発行している。より多くの市民に親しんでもらえるようにするため、今後の別府市議会だよりの在り方を学生と市議がワークショップを行いながら一緒に考える。提案された意見は、議会に報告され、来年度以降の別府市議会だより制作に役立てられる予定。
ワークショップでは、阿部委員長が「髙木先生には別府市議会の広報活動の意見をいただいており、市議会から大学生など若い方との検証をしたいと申し出をしたところ、実現しました。この機会に若い方の知恵と厳しい意見を聞いて、来年度、再来年度の市議会だよりが発展すればという気持ちです」。
髙木正史教授兼国際経営学部長が「一年前に委員長から打診があり学生に伝えたところ、学生は今日を心待ちにしていました。日ごろ市議の方と接する機会がありませんので、リラックスをして情報交換をしてほしい。学生が積極的に政治に関与していくためには、しっかりと読み込むことが必要」とそれぞれあいさつ。
市議と学生が3班に分かれて、それぞれ模造紙で市議会だよりについて意見を出し合い、それを付箋に書き貼っていった。
意見発表では、一班の学生が「私たちの周りにある紙媒体は雑誌やマンガなどがある」「市議会だよりに取り入れるべきこととして、表紙に▽キャラクターを付ける▽一般公募をする▽食べ物にする―などの案が出ました」「内容を見やすくする。問いと回答が一緒になっているが、ジャンルごとに分けたり、吹き出しをつけて見やすくする」「市議会だよりがいる家庭、いらない家庭があると思うので、データ化して選別する。いらない家庭にはデータを配付する」「ショート動画にして、気になったら元の動画を見られるようにする」などの意見があった。
一班の委員を代表して小野和美市議が「短い時間でしたが、若い方の率直な意見として、日常に紙媒体がいかに少ないか、表紙も柔軟に考えれば公募も面白い。市議会だよりは印刷して配付するということが当たり前にあったので、若い方の『データ化して選別する』ということなど多くの意見をいただきましたので、今後も参考にできれば」と述べた。
二班の学生が「表紙については、フォントが固い。QRコードの近くに説明がなかったので、何のQRコードか分からない。写真のスポットを当てるクイズをしてはどうか。表紙から一般質問の小見出しやキーワードを掲載すれば、中を見ることにつながる」「議員一人ひとりに興味を持ってもらうため、今回の議会の一言、最近はまっていることなどがあれば認知度が上がると思う」「文章が長いので、質問と回答がシンプルな方が良い」「市民が興味を持つQ&Aのところだけでも、公式LINEなどで定期的に更新すれば、身近に感じる」。
二班の委員を代表して小野佳子市議が「皆さんの新しい意見をしっかり伺えて、良かった。最後に意見が出たのが、議員が取った写真に議員が写ってはどうかでした。一般質問のところにマイブームなどを入れると興味を引くと意見をいただき本当にありがたかった」とそれぞれ述べた。
三班の学生が「QRコードを読み取ることで、感想を送ることができれば改善点などが見えやすくなるのでは」「表紙の写真や中の写真を明るい写真にすれば、とっつきやすくなる」「用語が難しかったり、興味のある内容がなかなか見つからない。分かりにくい」「表紙の余白などを使って、吹き出しやリアクションを入れることで若者や多くの人に記憶に残る」。
三班の委員を代表して塩手悠太市議が「これまで率直にざっくばらんに意見交換をする場所がなかったので、自分たちが気づかないところがたくさん聞けた。若い人たちの意見が各班出ましたので、持ち帰って検討していき少しでも反映させて、市議会だよりをさらに進化させていきたい」とそれぞれ述べた。
最後に阿部委員長が総括、三重忠昭副委員長が学生に謝辞を述べた。