第30回全国棚田(千枚田)サミット実行委員会は18日午後1時半、第2回総会を開催した。
会長の長野恭紘別府市長が「台風10号の被害があり、多くの棚田で甚大な被害が出ているということで、地域の人はもとより、県にも協力をいただきながら、国にも被害の状況を訴えながら、全力でしっかりと保全にこれからも尽くしていきたいと思っています。次回開催地として旗の引き継ぎも受けましたが、皆さんと接していると、棚田の未来は明るいと実感するところはありますが、それだけではなく、共通の課題も沢山あると認識している。別府から共有財産である棚田を次世代に引き継いでいくという強い意志を表明していく場に出来たらと思う」とあいさつ。
大分県初の開催ということで、大分県と連携するため東部振興局も委員会に入ることになった。
長野県上田市で10月に開催された、第29回サミットについて報告。式典、事例報告などがあり、別府市に引き継ぎが行われた。今回は、600人ほどの参加があったが、別府大会ではそれ以上の参加が見込まれるとした。
また、サミットメインテーマについて協議。歴史、観光、棚田、ウェルネス、温泉、未来、次世代、サスティナブルなどこれまで出たキーワードをもとに案を提示した。協議の結果、「棚田でウエル 想いと願いをコメて」に決定した。「ウエル」は、植える、ウェルカム、ウェルビーイング、ウェルネスなど、棚田と関わることでより良い人生をとの思いを込めた。
日程についても話し合い、10月31日に全国棚田連絡協議会を行い、11月1日に式典や事例発表、基調講演、分科会などを予定。2日は現地見学会や観光エクスカーションを実施したい旨を説明。日程を承認し、具体的な内容などについては、今後決めていく。
さらに、台風10号による農地や水路、ハウスなどの被害状況も報告され、サミットへの影響も懸念される中、関係者で協力して復旧・復興を急ぐ考えを共通した。