第74回社会を明るくする運動作文コンテストで法務大臣賞(最優秀賞)を受賞した別府市立別府西中学校3年生の吉田さくら晴蘭さん(15)が15日午後5時15分、別府市役所を訪れ、長野恭紘別府市長に受賞報告した。
同コンテストは法務省が主催しており、別府保護区保護司会会長賞、大分県推進委員会委員長賞(いずれも最優秀賞)を経て、全国30万1664点のうち中学生17万1824点の応募の中から、吉田さんの作品「明るい光、社会の中で」が、中学の部の最高賞である法務大臣賞(最優秀賞)に選ばれた。大分県で初。
出席者は吉田さん。同席者は母の吉田里恵子さんと妹の吉田かりん結愛さん、髙橋護別府保護区保護司会長、平松友紀別府西中学校教諭(担任)。別府市から長野市長、寺岡悌二市教育長、田辺裕市民福祉部長兼福祉事務所長。
出席者の紹介、受賞経緯の説明後、出席者が歓談した。11歳までオーストラリアにいて体験したことを書いた吉田さんがクラスメートの男児が非行に走った理由、貧困と犯罪・貧困と非行の関係などを解説した受賞作品を朗読した後、髙橋会長が「多くの市民の方に読んでもらいたい」と話すと、長野市長が「来月号の市報に載せましょう」と提案した。そして長野市長が「万の言葉を唱えるよりも、この文章を読めばよい。この文章には『言霊』があり、『魂』がある。体験して書いた文章は魂が宿る。これはすごく感動した」と話した。
母の里恵子さんは「話すより文章を書く方が得意で、小学5年生でこちらに来たのですが、最初は日本語を話せずにすごく苦労しました。小学1年生から5年生の漢字ドリルを与えて、教科書で勉強してきました。文章を読むと普段と違うので、こういう風に考えていたとか、社会の教科書で学んだ言葉を使っていることが分かりました」と語った。
記念撮影後、吉田さんは「この作文を書くことで、社明運動を考える良い機会になったので良かったです。実際に東京に行ってみて、法務省の歴史博物館を見学させていただいたのですが、歴史を知ることができて良い経験となりました。夢は、海外でも日本でも活躍する医師になることです」と述べた。