混浴温泉世界実行委員会(檜垣伸晶実行委員長)は「Alternative―State(オルタナティブ・ステート)第6弾」の記者説明会を20日午前10時、別府市役所5階大会議室で開催した。
檜垣実行委員長が「今回は光のアーティストの齋藤精一さんをお迎えしての発表となります。昨年は別府市制100周年のいろんなイベントが実施されています。昨年7月、10月に照射テストを実施し、来月までにもさまざまな照射テストを繰り返す予定です。今回は、確かな実績、確かな計算に基づくアート、サイエンスとアートが融合したような、100年先を灯す光る別府のアートと思っています」。
阿南万寿夫別府市副市長(顧問の別府市長代理)が「別府ではアート溢れる町をめざして、新たな別府の魅力を発信するなどさまざまな取り組みを行っています。これまでの作品によって、別府市が持っている芸術と文化の豊かな土壌や、街の魅力が国内外に発信される。別府市は昨年4月から市制100周年を迎えてますが、今年3月までが100周年の年度なので、それを飾るにふさわしい作品を作っていただき、華を沿えていただいた」とそれぞれあいさつ。
山出淳也プロデューサーが招聘アーティストの齋藤精一氏の紹介と、内容を説明した。
齋藤氏は、パノラマティック主宰、(株)アブストラクトエンジン代表取締役、クリエイティブディレクター。2018年より、地域固有の軸となる歴史や事象、伝説などを光の線によって可視化させる「JIKU」シリーズを全国のさまざまな地域や環境で発表してきた。今回の作品は、今までの「JIKU」シリーズで展開してきた単なる可視化とは異なり、地域の歪んだ軸に目を向けている。今回はリサーチやフィールドワークを通して見つけ出し、さまざまな場所に物理的な地軸などがあり議論を重ね、たどり着いたのが別府駅から続く駅前通りの軸線だった。
今回の作品名は「Distorted『JIKU』#023D―1」。これまで全国22作品が発表されており、今回は別府で制作する23作品目において、英語で「歪んだ」を意味する「Distorted」を初めてその名に冠するという新たな展開を見せる。地上約40㍍の高さに、距離約500㍍の白いLEDによる光の線がかかり、気象情報などで光の色の見え方が変わる。作品は2月23日から毎日、日没から午後11時までを予定。
齋藤氏は「別府の入り口となっている駅前通りを『JIKU』で照らすことで、空を見上げ、同じ光の筋を見ることで、街の渾然一体感に想いを馳せ、『JIKU』を通して対話をはじめてくれることを願っています」と話した。
説明後、質疑応答があった。
関連イベントは、次のとおり。
▽アーティストトーク=23日午後4時から同5時30分。トキハ別府店7階レセプションホール。登壇者は齋藤氏。進行は山出さん。料金無料。予約はインターネット(https://pro.form-mail
er.jp/fms/206fa
c1b292558)か電話(番号22・3560)。定員50人、要予約、先着順。
▽作品完成記念点灯式=同日午後6時30分から同7時。つるみカーパーク屋上。参列者は齋藤氏、阿部副市長、檜垣実行委員長、山出ディレクター。料金無料。定員なし、予約不要。
▽別府から未来へ繋ぐコンサート=同日午後7時から同8時。つるみカーパーク屋上。出演は東北ユースオーケストラを予定。料金無料。定員なしで予約不要。