別府温泉杉乃井ホテル(鞍馬達也総支配人)は23日に3棟目の宿泊棟「星館」を開業させるのを前に21日、関係者を招いて内覧会と開業セレモニーを実施した。
昨年8月に80周年を迎え、2019年から大規模リニューアルを進めてきた。杉乃井ホールや大展望露天風呂「棚湯」のリニューアル、噴水ショーやプロジェクションマッピング、SUGINOI BOWL&PARKなどのエンターテインメント施設の刷新などを進め、宿泊棟では、カジュアルな「虹館」、フラグシップ棟となる「宙館」を開業させ、「星館」が最後となる。
「星館」では、ロビーに入ると、竹を纏った象徴的な照明と大分県の重要無形文化財である小鹿焼きに入れられた松の盆栽が出迎える「和」をイメージしたつくりに。その奥には、別府湾と一体に感じられる水面が揺らめく水盤テラスでのんびりできる。客室は、「星のひかり」をイメージし、スタンダードからスイートまで300室。フロアによって「夜半(よわ)」「宵(よい)」「暁(あかつき)」と異なるカラーコンセプトを設定。和洋室も備えた、様々なタイプの部屋がある。
13階には、約70種類の和を中心としたビュッフェが並ぶ「和ダイニングHOSHI」がある。高さ約6㍍の天井は、一部が天窓になっており、開放的な大きな窓で別府の景色を楽しむことができる。また、実際の民家で使われていた欄間を再利用。料理は、ライブキッチンの他、スイーツ界の巨匠でオリックスホテル&リゾートエグゼクティブペストリーシェフの鈴木一夫氏が手がけた、ソフトクリームやプリン、大分の郷土菓子の石垣餅など和菓子も並ぶ。また、春以降の稼働を予定している、多目的ホール「彗SUI」は、60人が収容でき、少人数での結婚式や宴会が行える。23日から、売店・ゲームコーナーも「星宙こみちSHOP&GAME」として新たにオープンする。
開業セレモニーで、似内隆晃オリックス・ホテルマネジメント㈱社長は「2019年に大規模リニューアルに着手し、フィナーレとなる3つ目の宿泊棟としてグランドオープンを迎えます。星館は、別府の夜空に光る星のように、人々の心をときめかせるような施設になるようにという思いで命名しました。初めて、最上階にレストランを配置しました。唯一無二の体験をお届けし、これからもオリックスホテル&リゾートを牽引する存在であると考えています」とあいさつ。来賓の阿部万寿夫副市長が祝辞。
書道家の三重野文緒さん、三味線奏者の匹田大智さん、太鼓・篠笛奏者の高野太輝がコラボして書道パフォーマンスを披露して花を添えた。最後に、鞍馬総支配人が「星館の開業により、全部で791室の大規模なホテルになります。九州一のホテルは通過点として、施設の規模、売上、お客様の評価で日本一であるとおっしゃっていただけるホテルを目指していきたい。これからも、皆さんと一緒に地域を盛り上げていきたい」と述べた。