3月9日まで「こんにちは清島アパート」

楠町の「BEPPU STUDIO01」で
展示中のサウンドインスタレーション
作家の高梨麻梨香さん

 NPO法人「BEPPU PROJECT」は「こんにちは、清島アパートフェスティバル2024―2025」を3月9日まで、市内各所で開催している。時間は午前11時から午後5時。火・水曜日は休み。料金無料。
 同フェスティバルは、入居アーティスト・クリエイターの1年間の活動報告の場。今年度はキュレーターの能勢陽子さんをゲストアドバイザーに迎え、各アーティストの展示とトークセッションを行う。
 楠町の「BEPPU STUDIO01」では、サウンド・アーティストの高梨麻梨香さんが成果展「Over Drive」を開催。高梨さんは今年度で清島アパートを卒業することを決めており、成果展の位置づけとなる。サウンド・アートは近年「目で聞く」「耳で視る」という携行なるが、高梨さんの作品は「知覚で読む」ことを強調している。
 今回の成果展は振動を①別の音に変換する②空間に示す―を主題に展開している。振動スピーカーを使ってメディウム(保存容器など)を鳴らし別の音に返還するような録音された過去に影響を受けて周波数を水面波に返還し、光と影を用いて空間に示すものを新たに制作している。また、同時に公開制作も行っており、ドローイングなども更新していく。
 高梨さんは「私にとっての卒業発表展。清島アパートや別府に来てから関わりの生まれた人たちに作品を見てほしい。清島アパートから近くスペースが十分にある場所で、展示をしたいと考えていました」
 「卒業後は、4月に中国でのレジデンス(滞在)が決まっていて、上手く行くと5月に展示することが目標。国際展などでの発表をするために、海外にレジデンスしたい」
 「最終目標は一番になりたい。それでは海外で評価され、地域との連携も必要と思っています。日本でサウンド・アートというと坂本龍一さん。タイプは違いますが『サウンド・アートは坂本さんと高梨さん』と言われるようになりたい」と話した。
 そのほか、市内各所で東智恵さん、牛嶋太洋さん、渡邊李佳さん、永井幸太朗さん、市村優奈さん、東京ディスティニーランドさんが展示などをしている。
 問い合わせは、同法人の堀切さん、久保さんに電話(番号22・3560)、メール(アドレスinfo@beppuproject.com)まで。