
聖人保育園(浅尾夏江園長、上人仲町)で25日、温泉の源泉を楽しむ市内の観光地「地獄」7カ所をイメージした料理教室を開催し、同園4歳児13人が参加した。大分市の立松食育研究所が協力。
別府市が市政100年を迎える今年度、地域の観光資源を子どもたち自身で守り、育てていってほしいという思いから企画した。
事前に対象の4歳児が、海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄、鬼石坊主地獄、鬼山地獄、かまど地獄の7地獄の写真を見て、思い浮かぶ料理や食材などを挙げた。寄せられたアイデアには、海地獄の「オオオニバス」の葉をリンゴやズッキーニの輪切りで表現することや、血の池地獄をトマトソースで表現するなどがあり、同研究所が「海地獄ほうれん草のシチュー」「血の池地獄ハンバーグ」などの料理に形にした。
「竜巻地獄ど~なっつ&から揚げ」では、熱湯と噴気の噴出口をドーナツ、周囲の積み石を大分名産のシイタケや名物の唐揚げ、噴出される竜巻を綿菓子で再現した。
園児らは楽しみながらそれぞれの地獄を表現し、完成し記念撮影後にそれぞれの料理を全員で試食した。
園児は「美味しい」「また作りたい」と笑顔で話した。
中西郁夫別府市子ども部次長兼子育て支援課長(市長代理)が「別府の地獄は、別府の宝。それを言葉で教えるのは難しい。食という体験を通じて、別府の宝である『地獄』に触れ合うことは良い取り組み。彼らは言葉でなく、目で見て地獄を体感してので、今後はもっと別府を好きになってほしい。もしかするとこの中の誰かが市制200周年のときに、きょうのことを思い出してくれれば」と述べた。