
竹工芸家で別府市朝見在住の杉浦功悦さん(60)が「幽玄なる手工芸―竹と素材の世界に遊ぶ 杉浦功悦」を5月11日まで、別府市竹細工伝統産業会館第二展示室で開催している。時間は午前8時30分から午後5時。観覧料は高校生以上390円、小・中学生130円。休館日は、4月21、28日、5月7日。
杉浦さんは、1997(平成9)年に別府高等技術専門校竹工芸科に入校し、竹工芸の技術を習得した。初期は、伝統的な技術を用いて花籠や盛籠などを制作、日本伝統工芸展や西部工芸展へ出品し、多数入選・入賞をしたが、現在は、幾何学的な造形や、異素材との組み合わせ、編組にこだわらない自由な発想でアート作品を制作している。今回の展覧会は前期(4月27日まで)に伝統工芸、後期(29日から5月11日まで)にアート作品や小作品を中心に展示する。
杉浦さんは「還暦を迎え、一区切りとしての展示会。これまでいろんな物を作ってきたので、前期は初期の伝統工芸系の物から、後期はオブジェや小物などを展示する。遊びの展覧会で、出来れば訓練センターの若い人に見てもらい、刺激を受けてもらいたい。自分は上手ではないけど、いろんな物を作ってきた。仕事にしていくのは大変だと思うので、学校を出て生活のモノばかり作るだけでは生き残るのに大変。公募展などに作品を出して、経歴を積みながら自分の生活のための仕事をしてほしい。こんな感じで、生き残った人がいるということを分かってほしい」と話した。