湯けむりライドシェアGLOBAL

長野市長が予約第1号の人を鉄輪まで送った

 別府市は、増加する外国人観光客などの移動ニーズに配車アプリを使って対応する「湯けむりライドシェアGLOBAL」の実証運行を始め、28日午前11時半、別府公園で出発式が行われた。
 コロナ禍が明け、外国人観光客が急増する一方で、バスやタクシーの運転士不足により移動の問題は深刻化しているという。移動手段の問題を解決するため、2種免許を持たない一般の人が自家用車を使って運送業務を行う別府版ライドシェアを運行することになった。
 対象は、別府市内が出発または到着となる運送区域。運賃は、タクシー運賃相当額に送迎料金千円を上乗せする。登録車両は、32台(市貸出車両10台、持込車両22台)で登録ドライバーは65人となっている。利用者は、配車アプリ「Uber」か「GO」をダウンロードしておく必要がある。観光客以外も利用できる。
 出発式で、長野恭紘別府市長が「多くの人にお世話になり、運行開始を迎えることが出来ました。別府は新型コロナで大打撃を受けました。観光客が復活していますが、コロナ禍で離れてしまったドライバーが帰ってきてもらえない状況におかれています。課題はこれから。アップデートして関係者と市の総力で進化させていきたい」とあいさつ。
 菅義偉元総理が「別府市での先進的な取り組みが成功事例となり、全国に拡がり、インバウンドの効果を全国津々浦々に行きわたらせることを期待します」とビデオメッセージを寄せた。来賓の池光崇国土交通省大臣官房公共交通政策審議官、川鍋一朗一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会長、藤井直樹一般社団法人全国自治体ライドシェア連絡協議会顧問、原田修吾九州運輸局長、小野正明別府市議会議長が祝辞を述べた。
 関係者でテープカットを行ったあと、長野市長がハンドルを握り、予約第1号の2人を鉄輪まで乗せた。