幸勝美さん旭日双光章

喜びの表情の幸勝美さん

 春の叙勲で別府市石垣東1丁目、大分県建築士会会長の幸勝美さん(70)=幸建設会長=が旭日双光章に選ばれた。
 誠実・円満な人柄で知られる幸さんは県、別府市の諮問機関の委員をはじめ石垣東1丁目自治委員として自治行政遂行にも寄与している。
 幸さんは大学の建築学科を卒業後、長崎市内の建設会社に採用され、建築技術者の第一歩を歩み始めた。しかし、家族の事情により3年で退職。昭和55年2月に別府市に帰郷し、父とともに幸建設を担う立場になった。父親は宮大工の出身であったため、創業時から社寺建築の伝統的木造建築を主として事業に関わり、木造建築においては優れた建築を数多く設計・施工してきた。
 令和5年には別府市制100周年を記念して計画された別府市新図書館等複合施設新築工事を他社とのJVで受注した。
 県建築士会役員としての功績は、昭和60年に理事就任、一時退任したが平成9年には再度就任。同22年から副会長を10年間務め、現在は会長4年目。経営者としてのノウハウを生かして若い建築士をはじめ多くの会員を指導・育成している。
 平成28年に別府で開催された建築士会全国大会では、実行委員長として大会の成功に導いた。
 令和2年春に黄綬褒章を受章。しかしコロナ禍のため上京できなかった。今回は14日に東京プリンスホテルで開かれる伝達式に出席し、その後、内助の功で支えてくれた了子夫人とともに皇居に参内して天皇、皇后両陛下拝謁の栄に浴す。
 別府商工会議所元議員で、別府中央ライオンズクラブ元会長と地域活動にも熱心だ。
 今回の叙勲に「大変光栄です。今までの活動が認められた訳ですが、私一人の功績ではありません。協力してくれた建築会の会員に感謝です」と謙虚に振り返っている。