旧山の手中さよなら見学会開催

机などはなくなっているが同級生が集まって
母校の景色を目に焼き付けた

 別府市教育委員会は、校舎の解体を前に校舎を開放し「旧山の手中学校さよなら見学会」を11日午前9時、現地で開催。卒業生や地元の人など多くの人が訪れて、別れを惜しんだ。
 昭和22年、別府市立第一中学校として開校した山の手中学校は、2021年に閉校となり、74年の歴史に幕を閉じた。その後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、市PCR検査センターとして活用されるなどした。跡地利用に向け、サウンディング調査などもしてきた。
 校内はすでに備品などはなく、ガランとしていたが、残された黒板に思い思いの感謝の言葉を書く人も。音楽室には、今でも壁に世界的な音楽家の写真がズラリと並び「ここだけは変わらないな」と懐かしそうに見つめる人もいた。また、「ここの天井の水漏れはひどかった」など、当時の思い出をみんなで話しながら歩く姿があり、中学生に戻って、思い出話が尽きない様子だった。
 今後、老朽化した校舎は取り壊し、仮設の駐車場として利用することになっている。