上野通明さんお披露目公演

レジデント・アーティストに
委嘱された上野通明さん

 第25回記念別府アルゲリッチ音楽祭の「しいきアルゲリッチハウス レジデント・アーティスト上野通明お披露目公演~Argerich’s Friends 川久保賜紀とともに」が24日午後3時、同ハウスで開催し、127人が来場した。
 レジデントアーティストとは、特定の場所に一定期間滞在して芸術活動を行うアーティストのこと。
 コンサートは、ミッシャ・マイスキー氏の独奏「無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV1008」(バッハ)で開幕した。
 続いて、川久保賜紀さんが独奏「無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調BWV1004より第5曲〈シャコンヌ〉」(バッハ)、上野さんの独奏「11のカプリッチョより第11番、第6番、第2番、第8番」(ダッラーバコ)、川久保さんと上野さんの「ヘンデルの主題によるサラバンドと変奏ニ短調」(ハルヴォルセン)を披露した。
 演奏終了後、レジデント・アーティスト委嘱式があり、伊藤京子総合プロデューサーから上野さんに委嘱状が手渡された。
 上野さんは「アルゲリッチや、チェリストにとって憧れのスターであるミッシャ・マイスキーが出演する音楽祭に加われることに大きな興奮を覚えました。リサイタルを行った『しいきアルゲリッチハウス』はとても親密で素敵なホールで、温かいお客さまに迎えていただいたことも深く印象に残っています。アルゲリッチハウスを拠点に、ここでしか生まれ得ない音楽を探求し、新しい挑戦や発信を重ねていきたいと考えています」とコメントしている。
 別府市の女性は「迫力のある演奏、とても感動しました。とても良い時間、忘れません」。
 同市の別の女性は「前回アルゲリッチハウスで上野さんの演奏を聴いたときのあたたかさはそのままに、洗練されスケール感の増した音色に聴きほれました。マイスキーさん、川久保さんも言うまでもなく素晴らしかったです」。
 大分市の女性は「一般のコンサートホールと違い、独自の音の響きで音の細部が聴こえてくる印象でした。あらためてこのホールの良さを感じました」とそれぞれ感想を寄せている。