大分県警は19日から23日までの間、まもめーるで特殊詐欺・SNS型ロマンス詐欺被害の発生を発表した。今回は、別府警察署以外を時系列で紹介する。
▽19日発出の還付金詐欺=竹田市在住の60歳代女性の固定電話に14日、年金事務所の職員を名乗る人物から、年金の払い戻しがある旨の電話があった。続いて、銀行員を名乗る人物から「キャッシュカードで払い戻しができる」などと言われ、女性は相手に指示されるまま、ATMを操作し、約80万円を振り込んだ。
▽21日発出の架空料金請求詐欺=豊後大野市在住の70歳代男性の携帯電話に3日と14日に「副業被害者対策支援の会」を名乗る男から「あなたをだました会社が倒産した。会社を売却したお金で、あなたに35万2千円を返還できる。お金の返還には手数料が必要」と電話があった。その話を信じた男性は、相手が指定する口座に5万5千円を振り込んだ。
▽同日発出の架空料金請求詐欺とオレオレ詐欺=大分市在住の60歳代女性の携帯電話に12、14日、NTTファイナンスを名乗る男から電話があり「料金未払いで違約金が発生している」などと言われ、電子マネー80万円分をだまし取られた。その後、女性に神奈川県警の刑事を名乗る男から「あなたの携帯から迷惑メールが送信され、被害を受けた人がある」「サイバー保険に加入すれば対応できる」などと言われた。女性は、相手から指定された口座に50万円を送金した。
▽22日発出のSNS型ロマンス詐欺=大分市在住の50歳代男性のフェイスブックに今年3月下旬、女性を名乗る人物から突然メッセージが届き、LINEに誘導され「海外で投資のプロジェクトチームを立ち上げた。特別に情報を教えるので投資をしないか」などと投資話を持ちかけられた。その後、男性は事細かに投資の方法を教えられたことで、それを信じ、指示された投資アプリをダウンロードするなどして、23回にわたり、指定された口座に暗号資産約3950万円を送金した。
▽同=杵築市在住の70歳代男性は今年3月中旬ごろ、フェイスブックでメッセージを送ってきた相手とやり取りをするようになり、相手から「亡き夫が配送会社に私の名義でお金を預けていた。5億円が箱の中に入っている。20%があなたの分け前になる。受け取るのを手伝ってほしい」などと現金を受け取る話しを持ちかけられた。その後、運送会社や韓国の税関を名乗る人物からメールがあり、送料や荷物が国境を通過する際の費用名目で現金の振り込みを請求され、相手が指定する口座に現金を2回にわたり約140万円を送金した。
▽同日発出の警察官をかたるオレオレ詐欺=中津市在住の20歳代女性の携帯電話に今年4月上旬ごろ、「2時間後に携帯電話機の契約の手続きをやめる」などとメールが来た。記載された番号に電話したところ、通信事業者を名乗る人物から「あなた名義の携帯電話番号が迷惑メールに利用されている」などと説明された。その後、捜査第二課や検事を名乗る人物から「あなたは詐欺事件の容疑者だ」「保釈金を払えば在宅捜査にすることができる」などと言われ、相手の指定する口座に複数回にわたり、689万円を振り込んだ。
▽23日発出の架空料金請求詐欺=九重町在住の60歳代男性の携帯電話に今月上旬ごろ、保護協会を名乗る男から「サイトの料金が未払いになっている」などと言われ、解約費用として現金を相手が指定した口座に振り込んだ。その後、総務省管轄の救済センターや日本セキュリティーネットワーク協会を名乗る男から電話があり、「他にもサイト料金の未払いがある」「あなたの携帯ウィルスを媒介して同様の被害者が多数でている。被害者の保険金を支払う必要がある」などと言われ、指定された口座に複数回にわたり現金合計153万円を振り込んだ。