「清島アパート」トークイベント

4月に入居して、今後の
活動などを説明する下浦萌香さん

 NPO法人BEPPU PROJECTはアーティスト・クリエイターの居住・制作の場「清島アパート」入居者によるトークイベント「こんにちは、清島アパートです。~2025~」を8日午後3時、カトリック別府教会1階講堂で行い、40人が参加した。
 トークイベントは、入居者7人が登壇、1人がビデオレターであいさつを兼ねてこれまでの活動と今後の展望を紹介した。
 吟遊詩人の東京ディスティニーランドさん(2023年から入居)が、一人芝居で清島アパートの歴史などを話した。中村恭子NPO法人BEPPUPROJECT代表理事が質問をした。
 続いて、アーティストで大阪と別府の二拠点活動をする下浦萌香さん(25年に入居)が制作の関心と姿勢について「ある場所に根差した歴史や記憶、日々の営みに関心を持つようにしています。また特定の土地に向き合う中で浮かび上がる語られにくい出来事や人々の声を汲み取る」と話した。表現の特徴は▽平面作品、インスタレーション、テキスト執筆、スペース運営など、多岐にわたる表現方法▽その都度の状況や環境と向き合いながら、最適な制作の手立てを探る▽観察し、汲み取り、関係を結び直していく過程を大切にする―としている。別府での展開は▽清島アパートをリサーチした作品制作▽「清島アパートアートフェア」の企画・実施▽「こんにちは、清島アパートフェスティバル」の企画・実施―を予定している。
 イラスト・似顔絵・法廷画など幅広く活動している永井幸太朗さん(23年から入居)、神奈川県の共同スタジオでも制作するナカバヤシアリサさん(25年に入居)、画家の東智恵さん(21年から入居)、アート制作の平多那緒さん(25年に入居)、当たり前にある境界線の残虐さをナイーブな作風で制作・展示する渡邊李佳さん(24年から入居)の順番で登壇した。
 8人目となるビジュアルアーティストのTristanTennery(トリスタン・テネリー)さんは今年8月に入居を予定しており、ニューヨークから、あいさつのビデオレターが届き、紹介された。
 終了後、清島アパートの見学ツアーを行い、入居者が案内した。