大分県警は6月15日から28日までの間、まもめーるで特殊詐欺被害の発生を3件発表した。今回も、別府警察署以外を時系列で紹介する。
▽16日発出のSNS型ロマンス詐欺=国東市在住の60歳代男性のインスタグラムに3月上旬、外国人女性を名乗る人物からメッセージが届き、LINEでメッセージのやり取りをするうちに、相手に恋愛感情を抱くようになった。その後、相手から「外国切手を購入してオークションで売りに出すと利益を得ることができるので、一緒に購入しましょう」などと儲け話を持ちかけられた。その話を信じた男性は、切手の購入代金や手数料などの名目で金銭を要求され、指定された口座に複数回にわたり現金1030万円を振り込んだ。
▽27日発出の警察官をかたるオレオレ詐欺=大分市在住の20歳代男性の携帯電話に14日、非通知で電話がかかり、警察庁の警察官を名乗る男や検事を名乗る女から「あなたの銀行口座が犯罪に使われている」「無実を証明するためには優先調査を受ける必要がある」「金融庁でお金を精査するので、お金を暗号資産に交換してください」などと言われ、現金を暗号資産に変換する手続きを複数回にわたり行った結果、約1150万円をだまし取った。
▽同日発出の同詐欺=豊後大野市在住の30歳代女性の携帯電話に21日、「+(プラス)」で始まる番号から電話があり、通信事業者を名乗る男から氏名などを聞かれ、個人情報を伝えた。その後、新潟県警の警察官や検察庁の職員を名乗る男から電話があり、メッセージアプリの「シグナル」に誘導された後、逮捕状や捜索差押許可状の画像が送付され、「この令状を執行させないためには、あなたの資金調査が必要。身の潔白が証明されればお金は返ってくる」などと言われ、ATMから相手が指定する口座に100万円を振り込み、だまし取られた。
県警は「相手が警察官を名乗ってもすぐに個人情報を教えず、家族や最寄りの警察署に相談して下さい。また、警察官や検察官が捜査目的で現金を振り込むように指示することはありません。SNSでお金を要求された場合は、詐欺を疑い、すぐに家族や警察に相談してください」と呼びかけている。