ベテラン3人が春の叙勲など

受章報告をした
(右から)笠置元消防長、
岩尾元消防団第5分団長、
堀下元消防団第8分団2部分団長

 今春の叙勲で瑞宝単光章を元別府市消防団第5分団長の岩尾一裕さん(78)=原町、消防団歴51年1カ月=、元第8分団2部分団長の堀下正夫さん(75)=亀川四の湯町、消防団歴40年2カ月=、第44回危険業務従事者叙勲で瑞宝双光章を受章した元消防長の笠置髙明さん(70)=大畑、消防歴41年=をそれぞれ受章した3人が18日午後2時、別府市を訪問し、受章報告をした。
 長野恭紘別府市長が「これからも体に気をつけて、後輩の皆さんにいろいろな知恵を授けていただければと思います」と述べた。
 浜崎仁孝消防長は「長きにわたって消防、消防団でいろんな活躍をして、叙勲を受章しました。消防団は消防署と連携して、火災では包囲戦術を使うなどいろんな戦術で消火を務めてくれます。笠置さんにはいろんなことを教えてもらいました。私たちも先輩方を見習って、これからも消防業務をしていきますので、ご指導よろしくお願いします」。
 永路尚道次長兼総務課長は「笠置さんには予防課で日勤業務で一緒でご指導をいただきました。最終的には消防長として退職されるときも温かい言葉をいただき、それを機に頑張っています。消防団の岩尾さん、堀下さんは、長きにわたり、地元住民のためにありがとうございました」と感謝を述べた。
 また岩尾さんが「このたび、令和7年春の叙勲ならびに第36回危険業務従事者叙勲の具申にあたり、温かい推挙で素晴らしい章を受章できたことに心から感謝しています。この受章を機に、これまで培ってきました防災に対する知識を技術をこれまで以上に市民や地域住民のために役立てていきますことを誓います」と謝辞を述べた。
 記念撮影後、岩尾さんは「親父が生きていたら、一番に伝えたかった。消防団活動で記憶に残っているのは、光町の大火。若い時には操法大会に出たこと」。
 堀下さんは「まさか自分がもらえるとは思っていなかった。別府市内の旧市街地で火事があったときは大変だった。亀川の場合は、遮断機が下りた踏切で車の流れが止まるので、現場に一番最初に着いたときは緊張した」。
 笠置さんは「別府市の技術は、大分県でも上位だと考えています。家族があったからこその受章で、消防団、諸先輩の指導、後輩たちの協力があったからこそだと思います。消防に入ってから救助隊が長く、その後は本部。家にほとんど帰ることがなくて、救助隊のときは2日に1回、夕方に帰るだけ。あとは訓練だった。家族に感謝している。家族全員に感謝を伝えたい」とそれぞれ話した。