明豊野球部が県大会優勝を市長に報告

長野恭紘別府市長に甲子園出場報告をした明豊野球部
八幡朝見神社で玉串を捧げて
必勝を祈願する岡田晴樹主将

 阪神甲子園球場で8月5日から行われる第107回全国高校野球選手権記念大会に出場する明豊高校野球部は、長野恭紘別府市長への出場報告・表敬訪問と必勝祈願を行った。
 出場報告は29日午後5時、別府市役所で行われた。
 明豊野球部員、関係者が市役所西側入口から入場すると、玄関ホールに集まった職員らが拍手で出迎えた。
 明豊高校から岩武茂代校長、川崎絢平野球部監督、篠川拓也部長、岡田晴樹主将ほか19人、別府市役所からはレセプションホールに入場する明豊野球部員、関係者に対し大きな拍手を贈った長野恭紘別府市長、阿部万寿夫、岩田弘両副市長、寺岡悌二市教育長、阿南剛いきいき健幸部長が出席した。
 川崎監督から大分県大会の振り返りと甲子園出場について「5連覇と言うことでここ数年、他校の『打倒明豊』がひしひしと感じる中で、生徒も粘り強く戦って、最後は僅差でしたがモノにすることができました。決勝戦で苦戦したことで、生徒も成長したと思います。甲子園で勝つには、更なる大会の中での成長が必要。一戦一戦、成長しながら勝ち進んでいくことによって、勢いをつけて、運も味方にして、応援も力に変えて一番上まで駆け上がれたらと思います」
 「大分県の代表、別府市の代表として責任を持って、自覚を持って、高校生らしくせっかくの夢舞台ですので、はつらつと元気よく明豊らしく、戦ってこれたらと思っています」と述べた。
 長野市長が「スコアだけ見ると『楽勝』と見られるかもしれませんが、数字以上に苦しい戦いだった。甲子園でも素晴らしい戦いを繰り広げてくれると思います。42チームの代表として、県内の他のチームの分も楽しんで、自分自身のプレーをのびのびとやってくれたら結果がついてくると思います。別府からの魂の応援をみんなに送って、素晴らしいプレーができるようにバックアップできれば」とお祝いの言葉を述べ、岡田主将にスポーツ奨励金を贈呈した。
 歓談で、別府出身の上野宏樹選手が「自分の甲子園の目標は、勝負強いバッティングを全国の舞台でも思い切りしていきたい。一戦必勝という気持ちを持ち、一戦一戦集中して、全国でも勝ち上がっていけるように、どんな強豪校にも負けないように気持ちの強さを前面に出して戦っていく」と話した。
 岩武校長が「選手たちはいろんな故郷がありますが、甲子園では別府市の代表として頑張って戦ってくれると思います。夏の大会決勝戦を見て『こんなしぶといチームができた』と感じた。初めてこのような明豊の勝ち方を見て、こういうチームに育ったことが、すごく嬉しかった。別府市の皆さんには温かい応援をお願いしますし、できたらまた花火が上がるように頑張ってほしい」と話した。
 最後に岡田主将が「今回、優勝することができましたのも、今まで支えてくださった沢山の方々のおかげだと思って、感謝の気持ちを持ちながら、甲子園に向かいたいと思います。大分県の高校野球を代表して出場することになるので、責任や自覚を持って、明豊らしく一戦必勝で頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。一番の目標は『全国優勝』です」と力強く決意表明をした。
 必勝祈願は30日午前8時、八幡朝見神社で斎行し、部員、指導者、学校関係者ら26人が出席した。
 神職が選手らの健康や甲子園での健闘を願った祝詞を読み上げた。岩武校長、川崎監督、岡田主将、後藤明文明豊会長が玉串を捧げて、甲子園での勝利を祈った。
 必勝祈願が終わり、川崎監督に「必勝の木札」を手渡した神日出夫宮司が「5回連続の甲子園出場は大分県初。大分県の名誉のため、別府市の名誉のために、一つでも勝ち進むことで神様もお喜びになると思います。ただ、異常な暑さでございます。お体には十分に気をつけて、十分な活躍をしてくることを神様とともに、私たちみんなが期待しています」と選手らにエールを送った。
 必勝祈願終了後、川崎監督は「今回のチームは、突出した選手はいませんが大分大会決勝戦のような粘り強さを持っていて、堅守と爆発力のある打撃に、粘り強さが加わった。目の前の試合に全力を使い、勝てば次の試合ことを考える。先のことは一切考えずに、目の前の瞬間、極端に言えば相手投手の投げる一球などに全力で行くことを積み重ねることで、一つでも上に行ける。『今』に全員が全力を使えるチーム」と話した。
 明豊野球部は午前9時、火男火売神社でも必勝祈願を行い、甲子園での勝利と同部の歴史を塗り替える戦いの準備を行った。