

別府市とNPO法人別府温泉地球博物館(由佐悠紀理事長)の、夏休みの子ども向け企画「楽しく温泉を知ろう!温泉体験学習~別府八湯ジュニアアンバサダー養成講座~」が5日に始まった。5、7日の2日間で、4回実施される。
別府温泉がどうやってできているのか、その特徴などについて座学を行うと共に、事前に採水した泉質の異なる個所の温泉を使って、成分の違いを実験を通じて学ぶ。将来の持続可能な温泉文化の継承に向けて、子どもたちに温泉への関心を持ってもらうのが目的。20組32人が参加予定。
5日午後1時半から、市南部地区公民館で開催した体験学習には、親子12人が参加。温泉シニアマイスターの明石淳一さんが講師となって、「日本では、温泉法という法律で温泉が決められている。地球から出てくる温かい水の温度が25度以上なら、温泉。25度未満でも19種類の物質が決められた重さが入っていれば、温泉。冷たくても、温泉は温泉。温泉は、雨水が地中にしみこみ、マグマだまりの熱で温められ、地中のいろな成分が溶け込み、温泉になって地表に出る」と温泉ができる仕組みについて説明。温泉には無色透明が多いが、青色やオレンジ色、緑っぽく見えるもの、白、茶など様々な色があることを紹介した。
その上で「温泉は無限ではない。元は雨水。温泉になるまで50年かかると言われている。降った分しか沸いてこない。無制限に使い続けたら、温度が下がることが考えられる。深く掘らないと温泉が出なくなってしまう。温泉を大切に使おうというのを伝えてほしい」と話した。
鶴寿温泉、薬師泉源、豊山荘の温泉のにおいをかいだり、手をつけるなどして感触を確認。それぞれ試験管に入れた温泉に紫キャベツ液を入れて、色が変わるかを実験。変わった色によって、酸性かアルカリ性かをチェックした。また、試薬を使って塚原温泉も加えて、鉄分がどれくらいあるかを実験した。最後に、参加者にジュニアアンバサダー認定証が手渡された。
時々温泉に入るという、森尾青葉さん(10)は「温泉のことをいろいろ知りたいと思って参加しました。いろんな特徴があって、すごいなと思いました。実験では、塚原温泉の鉄分が多いのにびっくりした」と話した。