
「日本DX大賞奨励賞」を受賞
日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速するため、自治体や民間企業などが取り組むDXの推進事例を発掘、共有するためのコンテスト「第4回日本DX大賞」の表彰式がこのほど東京で行われ、別府市の「生成AIを活用したデジタル総合窓口Citizen Navigator構築事業~まずは、子育て分野から」の取り組みが庁内DX部門で奨励賞を受章した。
DXは、デジタル技術によって生活やビジネスが変革すること。DXを通じて、社会やビジネスの課題を解決し、持続可能な成長とウェルビーイングを実現する取り組みを発表、表彰している。
別府市では、生成AIを活用したチャットボット(人間と会話のようなやり取りを自動的に行うプログラム)サービスの実証実験をいくつも行っている。今年7月から子育て分野を対象としたサービスを本格運用させた。昨年度2回、実証運用を行い、もらった意見や課題を修正し、本格運用となった。一番の課題は、「正確な情報を届ける」こと。行政サービスである限り、間違えた情報を市民に届けてしまうと混乱の要因となる。別府市のホームページを基本に情報を集め、99%以上の確立で正しい情報を届けることが出来るようになったという。24時間365日、スマートフォンを通じて問い合わせができ、必要な情報を提供している。
長野恭紘別府市長は定例会見の中で「今回の受賞では、実証運用や調整をていねいに重ねたことにより、行政の根幹である『正確性』を生成AIで担保した努力と成果。先進事例として他自治体への横展開が期待できる点が評価された。受賞を機に、誤情報の発信を防止し、正確性を担保しつつ、生成AIを積極的に活用した取り組みを介護、防災、生涯学習など多様な分野へと広げ、市民生活をより便利に、安心できるものにしていきたい」とコメント。
佐藤浩司企画部次長DX統括責任者は「先進的な自治体でも、内部でしか運用していない。生成AIは、インターネット上から情報を集めるため、間違った情報も含まれることがある。正しい情報を発信するため、担当者が地道に努力を重ねた結果。これからも、DXを進めていきたい」と話した。