大分県警察本部は、金属類盗難と特殊詐欺などに注意するよう呼びかけている。
【金属類盗】「安全・安心まちづくり推進室通信」を8月28日、同警察本部のホームページに更新した。
金属類(銅板、銅線、溝蓋・マンホールなど)の盗難被害は全国的な傾向として、集計を開始した令和2年以降、増加し続けており、令和6年は2万件を超えた。実際には令和2年の認知件数は5478件、検挙件数は1032件、被害総額は20億円を超えていた。その後、増加し続けており、6年度は認知件数は2万701件、検挙件数は5588件、被害総額は令和5年に引き続き140億円以上となった。
今年は6月末の時点、暫定値だが7441件発生しており、うち太陽光発電施設では1776件発生している。
泥棒は現場の下見をするとして、見慣れない人がいる、見慣れない車があるときは要注意。
防犯カメラなどの防犯設備の設置の検討を呼びかけている。防犯カメラには、犯罪を思いとどまらせる犯罪抑止効果が期待でき、また映像は犯人を検挙するための重要な証拠となる。センサーライト、高いフェンスの設置など、防犯設備の見直しを呼びかけている。
適切な保管と定期的な点検として▽倉庫や資材置き場を確実に施錠する▽資材を長期間放置せず、定期的に点検をする―を挙げている。
【詐欺被害】▽8月26日発表のSNS型ロマンス詐欺=竹田市在住の50歳代男性は、ティックトックやFacebookを通じて知り合ったシンガポール出身の女性を名乗る人物2人とLINEでやり取りを始めた。相手を信用した男性は、女性2人からいずれも「利益が出る」として暗号資産による投資を勧められた。指示されたとおりにアプリをダウンロード。その後、6月ごろから8月上旬ごろまでの間、暗号資産を購入しそれぞれの相手が指示したアカウントに計6回、約120万円分の暗号資産を送金してだまし取られる被害に遭った。
▽26日発表の特殊詐欺=大分市在住の80歳代女性の固定電話に8月23日、息子を名乗る男から「株でお金を儲けたが税金を納めておらず、裁判になるかもしれない。今すぐ210万円を支払わないといけないので、お金を貸してほしい」との電話があった。話を信じた女性はお金を用意できると伝えたところ、男からさらに高額な料金を要求され、「弁護士事務所の職員がお金を受け取りに行く」などと言われた。その日のうちに、高齢女性方付近において、息子から受け取りを依頼された弁護士事務所の職員を名乗る男に対し、現金510万円を直接手渡し、だまし取られる被害に遭った。
県警察本部は「SNSで知り合った相手からの投資勧誘は詐欺を疑い、送金前に家族や警察に相談しましょう」「犯人は息子などを装い、言葉巧みに現金を要求してきます。必ず家族や警察に相談してください」と呼びかけている。