一般・特別会計ともに実質収支黒字

 別府市議会の令和7年定例会は休会中の11日から17日までの間の4日間、全議員で構成する予算決算特別委員会(森山義治委員長)を開く。初日は、執行部から決算について説明があり、会派代表による総括審査が、2日目と3日目に個別審査、最終日に採決を予定している。
 令和6年度は、市制100周年の記念事業を様々に行うなどした。一般会計の決算規模は、歳入は641億6959万6千円(前年度比0・2%減)、歳出は627億9960万9千円(同0・7%減)。歳入から歳出を差し引いた形式収支は13億6998万7千円で、翌年度に繰り越すべき財源を引いた実質収支は7億651万3千円の黒字。
 歳入面では、観光関連業や建設業の好調な業績に伴い、法人市民税が約1億4千万円増収したことや、宿泊施設などの家屋の新築増加などで固定資産税及び都市計画税が約1億2千万円増収ことが主な要因となり、地方税が前年度より約3千万円増加した。
 歳出面では、自立支援給付費の増加などにより、民生費が前年比0・8%増。教育費は、学校給食共同調理場建替事業完了に伴い、前年比15・1%減。公債費9%減、土木費は大規模建物耐震診断などで19・7%増、観光・商工費は14・5%減、総務費・消防その他は、消防指令業務共同運用事業の開始などで3・8%増となった。
 特別会計は、歳入総額293億6946万1千円、歳出総額288億9427万2千円。実質収支は4億7518万9千円で、すべての特別会計で黒字となっている。
 経常収支比率は97・4%で、前年度より0・3ポイント上昇した。前年度より地方譲与税・交付金などの経常的収入が増加したものの、人件費や物件費などの経常的経費がそれ以上に増加したことが原因と分析している。
 水道事業会計は、収入決算額は25億4006万9千円(同0・7%増)、支出決算額は23億6953万5千円(同8・5%増)。純利益は8657万円。水道施設整備などに伴い発生する資本的収入決算額は2億704万1千円(同0・6%増)、支出決算額は12億5187万9千円(同0・9%増)となり、不足額は過年度分損益勘定留保資金などで補填する。
 公共下水道事業会計は、収入決算額は19億1204万4千円(同1・9%減)、支出決算額は20億5230万7千円(同2%増)で、純損失1億7787万円となった。下水道施設整備などに伴い発生する資本的収入決算額は14億7019万8千円(同8・2%増)、支出決算額は20億6235万5千円(同3・7%増)。不足額は過年度分損益勘定留保資金などで補填する。
 6年度から地方公益業法を全部適用し、初年度の決算となる公営事業局は、主に競輪開催などの経営活動によって発生した収益的決算は、収入決算額は406億3898万9千円、支出決算額は387億1091万5千円。収支の差引額及び地方消費税資本的収支調整額等を調整したあとの純利益は、18億1575万9千円。施設整備などに伴い発生する資本的収入決算額は12億6200万円で、支出決算額は19億482万6千円で、不足分は利益剰余金処分額などで補填する。また、一般会計へ6億3千万円を繰り出す。