
田中さん(中央)と伊藤さん(右)
大分県立別府鶴見丘高校放送部の伊藤千尋さん(17)と田中梨菜さん(同)=いずれも3年生=が16日午後5時15分、長野恭紘別府市長を訪れて、7月26日から31日まで香川県で開催された「第49回全国高等学校総合文化祭」での受賞を報告した。
伊藤さんは同大会への出場は初めてで、アナウンス部門で特別賞を受賞。宇佐市民図書館で開催された企画展「えんぴつ書きの遺書ー海軍大尉藤井眞治の願いー」について書いた原稿を読んだ。「最初は先生から勧められて、実際に見に行って話を聞いたらとても深いなと感じました。高校最後の大会なので、楽しもうと思いました。上手い人が沢山いたので、自分が賞をもらえるとは思わず、うれしかったです。手紙の内容を入れることで、聞く人も想像しやすいし、自分も状況が浮かびやすいと思いました」と話した。
田中さんは、昨年、同大会でアナウンス部門で優秀賞を獲得し、今回は朗読部門で優秀賞に加え、文化庁長官賞も受賞。絵本「ムッちゃん」の一文を読んだ。「戦後80年ということもあり、地元の題材で先生に勧められて、内容が伝わりやすいことと自分の声にあっているなと思い選びました。練習の時よりも緊張して、音域の幅など思ったようにできなくて惜しかった。手ごたえがなかったので、受賞できて驚きましたが、ちゃんと聞いている人に響いたんだなとうれしかったです」と話した。
2人はそれぞれ朗読とアナウンスを披露。長野市長は「情感がすごい。それぞれに持ち味があり、集中力がすごいと思った」と拍手を送った。