別府市議会の令和7年第3回定例会①

 別府市議会は、令和7年第3回定例会の本会議を18日午前10時から再開し、一般質問が始まった。
 一般質問は、18、19、24、25日の4日間行われ、17人が教育、農業、防災、建設行政など幅広い分野で質問を行う。
 初日は、午前中に泉武弘氏(弱い立場の人に政治の光を)と加藤信康氏(市民クラブ)が質問を行った。

フリースクール支援を

泉武弘氏(弱い立場の人に政治の光を)

泉 武弘氏

 泉武弘氏(弱い立場の人に政治の光を)は、フリースクールについて「様々な理由で学校に行けない子どもたちを受け入れる施設。別府市は、他都市に先駆けてフリースクールに通う保護者の負担軽減として、月額上限3万円を補助し素晴らしいと思うが、フリースクールの経営実態は厳しい」と指摘。現況を質問。
 宮原久寿学校教育課長が「フリースクールは4施設を把握。受け入れ可能人数は把握していないが、7月末で定期的に12人が通っていると聞いている」と答えた。
 長野恭紘市長は「社会が複雑、多様になって、学校に行きづらいという感情を持つ子があることは理解し、認識している。多様な学びの機会を確保するため、保護者、子どもたちのために利用する側の補助金を県内で先駆けてやったが、事業所が安定しなければいけないと思う。行く側、受け入れる側双方の支援が必要。柔軟に前向きに検討したい」と述べた。
 また、名古屋の教職員による児童の盗撮画像を教職員仲間で共有していた問題について見解を求めた。寺岡悌二教育長は「子どもを教える立場にある者がこのような不祥事を起こし、信頼をなくすようなことは断じてあってはならない。教職員として恥ずべき事」と述べた。
 泉氏は「盗撮は、表に出て初めて知る。別府でもないとは断言できない」とし、犯罪防止の取り組みを強く求めた。有害情報対策についても質問をした。

棚田サミットの意義は

加藤信康氏(市民クラブ)

加藤 信康氏

 加納信康氏(市民クラブ)は、全国棚田(千枚田)サミットの開催の意義について質問。塩出政弘農林水産課長が「先進事例や課題を共有。魅力を再発見し、情報発信することで多くの人に知ってもらい、何世代にもわたって受け継がれた棚田を次世代につなぐもの」と説明。
 加藤氏は「開催することで、市として今後棚田地域をどう守っていくのかを考える良い機会だと思う。多くの棚田でオーナー制度がある。別府市におけるオーナー制度の現状は」と質問。
 日置伸夫観光・産業部長が「内成地区で地域協議会が主体となって運営されている。別府市独自の棚田サポーター制度の開設に向けて準備を進めている。体験事業や農業関連事業等の参加を促していく予定」と答えた。
 農業支援策について、「農業を1つの産業とみると、施策は進めているが結果が出ていない。離農が進む状況がある。農業施策についてどう考えているのか」と質問。
 塩出課長が「食料としてはもちろん、洪水防止機能、生物多様性など多面的機能有しており、生活に欠くことのできないもの」と答えた。加藤氏は「地域の農業のあり方があると思う。別府市の特徴は」と重ねて質問。
 塩出課長は「農地の大部分が中山間地域で、稲作を中心とした農作。都市近郊農業として、葉物園芸品目も多い」と答えた。
 他にも、新規就農者や既存農業への国や別府市の支援策などについても質問をした。