学校法人溝部学園が創立80周年式典

創立80周年記念式典が行われ、
溝部理事長があいさつ
園児・生徒・学生が
頌徳の儀で献花した

 学校法人溝部学園(溝部仁理事長)は、創立80周年記念式典を3日午前9時半、高校の体育館で開催した。現地やオンラインなどで約1400人が参加した。
 溝部学園は、昭和21年に溝部ミツヱ氏が戦争未亡人の自立を支援するため「別府高等技藝学校」とし開校した。同28年には学校法人溝部学園として認可を受けた。その後、高校、短期大学、幼稚園、大分県歯科技術専門学校を設立。現在は、短期大学はライフデザイン総合学科、食物栄養学科、幼児教育学科、介護福祉学科。県歯科技術専門学校は、歯科衛生科、歯科技工科、ダブルライセンスコース。高校は普通科、食物科、看護科があり、認定こども園ひめやま幼稚園、ひらた保育園、児童発達支援センターひめやまを運営。別法人で寒田ひめやま保育園がある。
 頌徳の儀として、溝部ミツヱ初代理事長の遺徳を偲び、献茶、献花を幼稚園、高校、短期大学、歯科技術専門学校の代表者が行った。
 溝部理事長が「初代の溝部ミツヱ先生が、戦後始めた私塾です。『別府高等技藝学校』として設立され、皆さんのご厚情とご支援のおかげで80周年を迎えることが出来ました。先代の後ろ姿を思い浮かべながら、100周年に向けて努力していきたい」と式辞。溝部佳子副理事長が「ミツヱ先生は、戦争のために別府の地で生活に困っている人、戦争未亡人に自ら生きていける人材の育成という崇高な精神を掲げていました。私たちは新たな時代の要請に応えるため、教育や研究の質をさらに高め、地域と世界をつなぐ拠点となるように頑張ります」とあいさつ。
 実行委員長の佐藤清信溝部学園高校校長が「過去を顧みて、よりよい未来を試行するこは何より大事です。幾多の編成を続け、常に時代の要請に応える教育実践をしてきました。地域とともに歩む学園として、発展させていきます。個性と可能性を大事にし、多様化する社会の中で力づよく生きる子どもたちを育て、挑戦を続けます」とあいさつした。
 来賓の佐藤樹一郎県知事が「若者は、自らの未来を切り拓く力が求められています。大分県が掲げる『教育県』の一翼を担ってもらっています。80周年を契機に、建学の精神をもって、時代や社会のニーズに応える学園づくりをしていただくことを祈念します」。長野恭紘別府市長は「別府ならではの取り組みをしてもらっています。亀川の地域とともに歩み続けてもらいたい」。嶋幸一県議会議長も「多くの卒業生が資格を活かして活躍されています。社会情勢が大きく変化する中で、多様で個性的な教育が大切。一段と大きな期待がされています」とそれぞれ祝辞を述べた。
 永年勤続者として、佐藤校長を表彰。
 引き続き、記念講演が行われ、権藤淳豊和銀行代表取締役が「グローバルな視点をもちつつ、地域社会の発展に役立つことができる人材を目指そう」と題して講演した。