陸上自衛隊別府駐屯地創立68周年

訓練展示では、敵に占領された島を
奪還する様子が公開された

 陸上自衛隊別府駐屯地(井出智昭第41普通科連隊長兼駐屯地司令)は12日午前9時、駐屯地を開放して創立68年記念行事を開催した。約4800人が訪れた。
 記念式典で井出司令が「我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後もっとも厳しく、複雑なものになっています。防衛省・自衛隊は、発足以来『刀を抜かないために』必死で刀を鍛えてきました。これからも、我が国、国民が危機にさらされることがないよう、抑止をしっかりと効かせ、万が一それが破綻した場合においても、最後の砦として、国家と国民を守るという強い意思と能力を兼ね備えることが重要。また、近年、気象災害が激甚化・頻発化の傾向にあるとともに、地震との複合的な災害の発生にも備えることが必要。活動するためには、地域の皆さんの理解が不可欠。駐屯地開設以来、地域の皆さんからの信頼を積み重ねてきました。引き続き『地域とともに』をモットーに、さらに信頼され、愛される駐屯地となれるように精進してまいります」と式辞。
 来賓の吉良州司衆議院議員と古庄玄知参議院議員が祝辞を述べた。
 引き続き、訓練展示が行われ、敵に占領された島を奪還する想定で行われ、ドローンやオートバイなどによる偵察行動が行われたあと、ヘリコプターからレンジャー隊員がロープを使って降下するリペリングを実施。敵情が逐一報告され、制圧に向けた作戦が紹介された。迫力ある訓練に訪れた人たちも固唾をのんで見守った。
 他にも16式機動戦闘車や92式地雷原処理車などの装備品展示、音楽演奏、高機動車への試乗体験などがあり、賑わった。