列島の東北以北を襲うクマ被害は連日、発生。野良仕事やゴミ出し、朝刊配達、山歩きを楽しむほとんどの人達が高齢者。介護施設に侵入した例もある。12人の人々が殺害された。
秋田県知事は昨日、防衛庁に自衛隊の「災害出動」を要請した。防衛省は小泉進次郎大臣は当初クマ対策の現行法に合わせ出動準備にかかる。まずは情報収集と必要物資等の輸送で武器使用は認められず、地元猟友会や警察の支援が主力という。バカげた話だ。毎日人が殺害されている時に、「災害派遣」か。これは日本国民の生命を奪うモノに対する処置であり現行法のなかで対応するという小泉大臣のまことしやかな解説がTVに流れた。
明らかに連日の国民殺害事件であり、災害派遣とは異にするもの。国防意識を備えた「防衛出動」ではないか。法整備が必要と官僚答弁並みの返答で人が救えるか。国民の生命を守る武器使用を命令できない防相はいらない。自衛隊に有事即応対応の確立を求めるなら、政治にこそ「有事即応」が求められる。即出動即撲滅だ。
1962(昭和37)年、北海道でクマ被害が発生、自衛隊に出動命令が下り、隊員は全員武装して、即座に殺処分して対応した。ここに「実績」がある。
「環境保全」とはもちろん人間だけに与えられた生活維持意識ではなく、自然界を共有する動植物にも同等平等な生息権ではあるが、年老いた者を無慈悲に殺害して、これを生命維持のためにするという行為は明らかな犯罪と敵対行為で、侵略の戦いに近い。相手が人間か動物かの違いだけだ。この「犯行」に対応できる人材は対応能力と対処装備を有する自衛隊である。
警察官は防刃ベストと38口径の回転式拳銃で、新たな被害が想定される。他方米国はとくに中西部の広大な農場の作物を荒らすイノシシが大繁殖。駆除業者は自動小銃や分隊支援用の機関銃で武装し、4WD車や、2人乗りのヘリコプターを投入して射殺する。夜間は暗視装置も付けてまるで軍隊だ。
田舎に居るお年玉をくれるジイちゃんや時折り季節の食材を届けてくれるバアちゃんが被害に遭っている。クマの生息は本州と北海道とされるが、九州を来襲する恐れも必ずある。他人事ではなくなる日が来る。 (陽)
